東京アカデミー松山校
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公務員の予備校、東京アカデミー松山校のくにかねです。
公務員と聞くと、行政職や事務職を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
理系は、受けられる職種が少ない。そんなイメージもあると思います。
一方で、公務員受験者を増加させようという動きがあるのはご存じでしょうか。
https://www.jinji.go.jp/kisya/2206/hakusho_r3.html
地方公務員だけでなく、国家公務員でも公務員受験の入り口を広げようとしています。
そして、理系学生にも人気のあの職種が新区分を2023年度から設立します。
詳しい情報は下記ホームページをご確認ください。
人事院
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sennmonnsyoku_daisotsu/kokuzei/kokuzei_daisotu.html
国税庁
https://www.nta.go.jp/about/recruitment/digital/index.htm
これまで国税専門官は、どちらかというと文系科目の多い試験区分でした。
その試験区分が2023年度からは、国税専門A(文系従来型)、国税専門B(理系新設型)に変わります。
※文系従来型・理系新設型は、私がブログ上で区別するために勝手に付けた呼び方ですのでご了承ください。
また、従来型の国税専門官試験では出題科目から、情報数学・情報工学を出題しなくなるのが変更点です。
試験例題もすでに公表されていますので、確認することができます。
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/mondairei_21.html
さて、理系も国税専門官も受けられると言っても、気になるのは出題数です。
基礎能力試験に違いはないものの、専門試験でその特色が色濃く出ています。
ここでは、従来型と新設型それぞれの出題数を見てみましょう。
基礎能力試験(多肢選択式)
公務員として必要な基礎的な能力(知識及び知能)についての筆記試験
出題数は40題
知能分野 27題 (文章理解11、判断推理8、数的推理5、資料解釈3)
知識分野 13題 (自然、人文、社会13(時事を含む。)
専門試験(多肢選択式)
出題数は70題
<必須>
次の2科目(16題)
民法・商法、会計学(簿記を含む。)
<選択>
次の9科目54題(各6題)から4科目24題選択
憲法・行政法、経済学、財政学、経営学、政治学・社会学・社会事情、英語、商業英語
専門試験(記述式)
次の5科目(各1題)のうち1科目選択
憲法、民法、経済学、会計学、社会学
基礎能力試験
公務員として必要な基礎的な能力(知識及び知能)についての筆記試験
出題数は40題
知能分野 27題 (文章理解11、判断推理8、数的推理5、資料解釈3)
知識分野 13題 (自然、人文、社会13(時事を含む。)
専門試験(多肢選択式)
出題数は58題
<必須>
次の3科目(16題)
民法・商法2、会計学2、基礎数学12
<選択>
次の6科目42題から24題選択
情報数学・情報工学10、統計学6、物理8、化学6、経済学6、英語6
専門試験(記述式)
科学技術に関連する領域
理系の方が公務員試験を目指すときにネックになるのが実は教養試験。
国家一般職でも一部職種を除いて、筆記試験の合格点は基準点(赤点)に設定されています。
専門試験は大学で勉強できるため、知識も豊富になる受験生が多い一方で、
教養試験は公務員試験特有の試験なので、
十分な対策ができず基準点割れ(教養足切り)を起こしやすいのです。
この教養試験をどう制するかが、1次試験合否に関わってくることは間違いありません。
国税専門Bの専門試験科目は様々ありますが、例題を見た感じの問題の難易度は、
高校卒業程度から大学基礎科目程度ではないかと予想しています。
専門試験は、
少しオールマイティさが必要な印象も受けますが、
理系科目以外は基礎的な難易度と、難易度調整もされるようなので、
負担が少なく、受けやすい試験になってると感じられます。
国税専門官の新区分が設立されたことで、
従来型の受験倍率も今後気になるところです。
こればかりは来年の採用人数の発表を待たないといけませんが、
理系の人材を確保するという点で考えると、
今年以上に倍率が上がる=ボーダーが上がると考えられます。
文系の方もしっかり対策して、来年の試験に備えましょう。
コロナ禍で社会は10年進んだと言われるぐらいデジタル化が進んでいます。
国を挙げて真っ先に取り組まなければいけない、
また、予測不可能な社会になったことで、より多様な人材を求めていることがわかりますね。
変化する社会に対応できる人材になれるよう研鑽を積みましょう!
公務員試験は近年、目まぐるしく変化しています。
情報を制する者が試験を制すると言っても過言ではありません。
松山校では毎回土曜日に公務員試験説明会を行っています。
公務員試験の説明をより詳しく聞きたい方はこちら