東京アカデミー難波教室
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皆さん、こんにちは。
8月に入り、実習も一区切りついた頃でしょうか。
少しずつ、国家試験に向けての準備も始めていきましょう。
さて、本日は第111回看護師国家試験問題より、「小児看護学」の振り返りです。
「小児看護学」は、例年、成長発達のアセスメントが出題されています。
109 回・110 回の一般問題では、身体発育や原始反射が出題されていましたが、111回では、情緒の分化やストレス因子と発達段階の組み合わせなどが出題され、過去の出題傾向と異なっていました。そのためか、一般問題では正答率が昨年と比べ、やや低下しました。
一方で、状況設定問題は、脱水、胆道閉鎖症、食物アレルギー、児童虐待などの頻出問題が中心となっていたため、正答率が高くなりました。
【第111回国家試験 午後問題61】
正常な成長・発達をしている子どもの情緒の分化で、生後6か月ころからみられるのはどれか。
1.恐れ
2.嫉妬
3.喜び
4.恥ずかしさ
正解は「1」になります。正答率は50.4%、受験生の約半分が間違えた問題です。
4を選択した受験生が27.6%、3を選択した受験生が18.2%いたことからもわかるように、多くの受験生が迷った問題です。
1.○ 生後6~ 7か月になると、母親と見知らぬ人を区別できるようになるため、人
見知りや分離不安がみられます。
2.× 嫉妬は不快の情緒から分化し、1歳6か月頃にみられるようになります。
3.× 喜びは快の情緒から分化し、2歳頃からみられるようになります。
4.× 恥ずかしさは恐れの情緒から分化し、5歳頃にみられるようになります
同じ年頃のお子さんを育てている方以外は、なかなか過程まで把握されていないと思います。ブリッジェスによる「情緒の分化図式」をみながら、しっかりと覚えていきましょう。
「小児看護学」や「母性看護学」は、「成人看護学」や「老年看護学」と異なり、実習でも
関わる機会が限られています。どんなところが国家試験で問われるのか、過去問を通して確認しておきましょう。
8月15日からは関西各校で夏期集中講座「夏から始める科目別対策」が開講します。過去の傾向をふまえ、基礎学力を見直し苦手意識を払拭します。ぜひご活用ください。
では、次回は8月26日(金)に「在宅看護論」を取り上げます。またお目にかかりましょう!