東京アカデミー大阪校
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こんにちは、公務員試験の予備校 東京アカデミー大阪校の公務員担当です。
年金制度改正法とは、2020年に成立した「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」のことです。成立した年金制度改正法が2022年4月1日より施行されました。
ではなぜ年金制度は改正されたのでしょうか?行政機関の案内を見ても難しいことばかり書いてありますが要するに、
「日本人の平均寿命が伸びたことで、老後生活が以前より長くなってきたのでこれまでの制度では支えきれなくなってきた」ので、「高齢者や女性を中心として制度の支え手を増やし、年金の持続性を高める」ためです。
高齢化社会が進むとともに、健康寿命が伸びているため、制度設計の見直しが必要となったのです。
具体的な変更点は下記のとおりです。
アルバイトやパートをはじめとした短時間労働者を対象とする厚生年金について、企業規模要件の段階的引き下げが行われ、2022年10月に100人超規模、2024年10月に50人超規模の企業まで適用範囲が拡大されることとなりました。
65歳以降も厚生年金を払いつつ働き続けた場合、報酬額に応じて年金受給額を改定し、毎年増額分が支給されることになりました。
これまでは受給開始時期を個人が60歳~70歳の間で自由に選ぶことができましたが、この受給開始時期の上限が75歳に引き上げられました。
企業型DCとiDeCo(個人型DC)の加入年齢の上限がそれぞれ5歳ずつ引き上げられることになり、企業型DCは70歳未満、iDeCo は65歳未満の被保険者が対象となりました。また、公的年金の受給開始時期と合わせて、確定拠出年金の受給開始時期も60歳から75歳までの間で選択できるようになりました。
以上は特に重要な変更点です。その他の詳細については、日本年金機構等のホームページをチェックするとともに、年金制度の基本事項も確認しましょう。
≪予想問題チャレンジ≫
以下の年金制度に関する記述のうち、正しいものはどれか
1 公的年金の受給開始時期は、個人が60歳から75歳の間で自由に選ぶことができるようになった一方、確定拠出年金の受給開始時期の上限は70歳のままである。
2 「私的年金」とは、公的年金の上乗せの給付を保障する制度であり、国民年金基金、確定拠出年金、民間の保険会社などが販売している個人年金などの保険を指す。
3 制度の担い手を増やすため、短時間労働者を対象とする厚生年金の企業規模要件が段階的に引き上げられた。
4 国民年金保険料の納付率は、2011年度以降9年連続で下降した。
5 公的年金制度は老後の生活保障を行うものであり、「障害年金」や「遺族年金」といった保障は含まれない。
正解 2
1 公的年金の受給開始時期と合わせて、確定拠出年金の受給開始時期も60歳から75歳までの間で選択できるようになった。
2 正しい
3 企業規模要件が段階的に引き下げられた。
4 2020年度には71.5%と、9年連続で上昇した。
5 公的年金には障害年金や遺族年金も含まれる。
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