【教員採用】小・中・高をつなぐキャリア教育について

こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当の石井です。

先日（9/2）に届いた、文部科学省新着情報メールを見た際、『先週読まれたページTOP３(2022/8/22～8/26)』に『小学校キャリア教育の手引き（2022年3月）』がランクインしていました。なぜ今頃？と思ったのですが、小学校では9月に職場体験をすることが多いのかな、と推測しました。

良い機会だと思いますので、小学校教員を目指される方はぜひ目を通しておきましょう。そして、キャリア教育は『保幼小中高連携』を意識することが大切であり、その連携を支える「キャリア・パスポート」についての理解と活用が重要であるとしっかり認識しましょう。

1.ポートフォリオとキャリア・パスポート

学校においてポートフォリオというと、学校での学習や活動についての記録やテスト、児童生徒が作成した作文、作品などをファイルなどで保存していくことを指します。その履歴をみて評価する方法が、ポートフォリオ評価です。そのポートフォリオをキャリア教育に活用したものが「キャリア・パスポート」や「キャリア教育ノート」と呼ばれるものです。⇒国立教育政策研究所『キャリア・パスポートって何だろう？』参照

2.キャリア・パスポートの意義

児童生徒が自ら「様々な役割の関係や価値を自ら判断」し，「取捨選択や創造を重ねる」なかで養われるものがキャリアであり、その記録であるキャリア・パスポートは日々の振り返りや，学期，学年ごとの振り返り，学校種を越えて，積み重ねられていく非常に重要なものです。

3.面接試験で役立つ意見づくり

キャリア教育と職業教育が混同された意見になっている場合があります。職業教育はキャリア教育の一部であって、特定の職業に対する能力の育成が目的です。「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度」の育成が目的であるキャリア教育との違いを明確にしておきましょう。職場体験の活動について面接で聞かれた場合は、キャリア教育の目的や意義を思い出して回答するようにしましょう。そして、キャリア教育やキャリア・パスポートの活用は、保幼小中高と学校段階を越えて考え、実践されていくものだとしっかり理解しておきましょう。