東京アカデミー池袋校
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ことし5月に実施された東京消防庁Ⅰ類1回目試験のうち「自然科学」について、池袋校で実施中の「東京消防庁Ⅰ類コース」の担当講師が分析し、今後の対策をアドバイスします。
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自然科学の分野について、数学については出題数が多いので個別に取り上げ、他の科目についてはまとめて見ていきたいと思います。
まず数学についてですが、出題数は4題で定着しています。また出題の範囲ですが、ここ数年は数Ⅰ・数Aの範囲からの出題が大半で、他の単元の出題は極めて少なくなってきています。難易度については、基本的なレベルの問題中心の出題です。
対策としては、頻出の単元について基本的な内容(公式類の確認や基本的な問題の解法)を正確に理解・習得することが重要になります。単元としては二次関数、三角比、二次方程式、不等式各種、数と式が挙げられます。(他に幾つかの単元がありますが、それらについては後で紹介します。)その後は多くの問題を解き、問題を見ればすぐに解法が浮かび、確実に解けるようにしておくことが必要です。一方これらの単元の中で特に二次関数については、ここ数年標準レベルの問題が見られているので、標準レベルまでの問題を練習することが必要になります。他の単元も標準レベルの問題まで目を通しておくといいと思います。
また最近では、単元としては数的推理で扱う内容(確率や図形)が数的推理の問題としてだけでなく、数学としても出題されています。基本的なレベルの問題が中心なので、まず数的推理の中で確実に正解できるよう勉強を進めてください。
次にその他の自然科学の科目について見ていきたいと思います。(ここでは計算の分野と知識の分野という分け方で進めていきます。)まず物理・化学の計算を伴う問題ですが、難易度は基本的なレベルが中心で、難易度の高い問題や時間のかかる複雑な問題の出題は少ないです。一方出題の単元はかなり幅広く、例えば物理でみれば東京消防庁以外の行政や各機関ではあまり見られない波動の問題も、他の力学や電気と同じ頻度で扱われています。また電気の分野でもコンデンサーや変圧器などの問題が見られています。化学についても(無機化学において)同様なことが言えるので、各単元の計算分野の問題を、基本を中心に見ていく必要があります。
一方知識分野についてですが、物理・化学については各単元の重要な内容を中心に整理していけばかなり対応できると思います。ただ用語の定義・内容についての問題もかなり細かく尋ねられており、個別の事例(化学でいえば特定の物質の反応など)を取り上げる場合もあるので、勉強量はかなり多くなると思います。また、もともと一部を除いて大半が知識分野である生物については、頻出の単元からの出題が多いものの、非常に細かい内容が取り上げられており、難易度は高いと言えます。対策としても高校で用いてきた教科書や参考書を用いて勉強する必要があります。(時には一部の教科書では記述のない内容が扱われていたこともあるくらいです。)頻出分野から丁寧に勉強することが求められています。なお遺伝については多少数値を伴う問題もあるので、特定の遺伝(例えば補足遺伝子の場合の結果等)の結果などは知っておく必要があります。
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以上となります。
池袋校では、東京消防庁Ⅰ類を徹底対策する「東京消防庁Ⅰ類コース」を実施しています。
詳細はコチラをご参照ください。
次週(10/2)は、論文試験編をお送りします。