東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当:石井です。
9/19、9/25、10/1と香川県の教育についてまとめてきましたが、高知県についてもまとめてほしいといったリクエストを受けました。今回のブログから、高知県教員採用試験で頻出の資料について紹介及び押さえておきたいポイントをまとめていきます。
その第1回目として、「高知県教育振興基本計画」についてみていきます。
【高知県 教育振興基本計画】
教育基本法第17条第2項において,地方公共団体は国の教育振興基本計画を参考にしつつ,その地域の実情に応じ,教育施策に関する基本的な計画(以下基本計画)を定めるよう努めるものとされています。高知県では、現在、第3期教育振興基本計画をもとに、令和2年度から令和5年度までの4年間で、6つの基本方針と喫緊の課題の解決に向けた2つの横断的取組に沿った施策を進めています。
高知県と全国平均を比較すると、小学校、中学校ともに学力は上昇、改善傾向にあるといえます。特に小学校は、近年、伸び悩みが見られますが、全国上位の結果を残しており、現場の先生方の取り組みに対する成果が見られます。中学校は、高知県の公式見解では、「国語・数学ともに改善傾向を維持し、令和元年度の調査結果では全国平均まであと一歩という状況」となっています。しかし、英語については全国平均との差がやや大きくなっている点が。課題として挙げられています。他にも、目的に応じて複数の情報から正しい情報を根拠として読み取り、原因や結果を説明したり、解決方法の構想を立てたりすることに課題があるとしていますので、そういった点の改善をイメージした授業づくりがアピールできれば、大きなアドバンテージになると予想されます。
高知県第3期教育振興基本計画は令和4年3月に第2次改訂が行われましたが、その中で、6つの基本方針、Ⅰ.チーム学校の推進、Ⅱ.厳しい環境にある子どもへの支援や子どもの多様性に応じた教育の充実、Ⅲ.デジタル社会に向けた教育の推進、Ⅳ.地域との連携・協働、Ⅴ.地域との連携・協働、Ⅵ.生涯学び続ける環境づくりと安全・安心な教育基盤の確保、に加えて喫緊の課題とそれに対する取り組みである、『①不登校への総合的な対応』『②学校における働き方改革の推進』をまとめています。
特に、高知県における小・中学校の不登校児童生徒数は令和2年度調査で1,238人となり、前年度から121人増えています。また、千人当たりの人数においては25.2人(全国20.5人)と、全国で最も多く、ワースト1位となっています。
このことに対して高知県では、これまで行ってきた、児童生徒の自尊感情を育む開発的な生徒指導や、児童生徒にとって安心安全な居場所づくり、児童生徒が主体的に取り組む活動を通した仲間づくりなどの推進に加え、魅力ある授業づくり、学校づくりをさらに推進するとともに、早期発見・早期対応のための学校の体制を強化を打ち出しています。
また、高知市では実践事例集として、『ほんの少し変えるだけでうまくいく ~学校あるあるヒント集~』(令和4年1月発行)や、『楽しい学級・学校づくりのために リーフレット』を刊行し、教師や学校の取り組みを支援しています。このような資料は筆記試験はもちろん、面接試験においても役立つ資料ですので、必ず目を通して、実践的な取り組みをイメージしておきましょう。
まずは、高知県の教育の根幹となる教育振興基本計画についてまとめてみました。令和4年3月に改訂されたことからも分かるように、今後も教育現場の状況に応じた改訂が予想されます。必ず最新の内容についてホームページで確認するようにしましょう。
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