東京アカデミー大阪校
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こんにちは、公務員試験の予備校東京アカデミー大阪校の公務員担当です。
今回は、日本のエネルギー政策の重要点について紹介します。エネルギー価格の高騰や原発の再稼働など、刻一刻と状況は変化し、電源構成も変化しています。最新の情報を押さえるとともに、政府の目標数値を把握しておきましょう。
天然ガス37.1%
石炭31.9%
再生可能エネルギー18.1%(水力7.8%、太陽光6.7%、バイオ2.6%、風力0.7%、地熱0.3%)
石油等6.8%
原子力6%
依然として天然ガスや石炭を使用する火力発電が大きな割合を占めていることがわかります。
東日本大震災を契機とした原子力発電所の長期停止等により、CO2排出係数・排出量ともに高いレベルで推移していましたが、近年は、原子力発電所の再稼働、再生可能エネルギーの活用拡大、最新鋭の高効率火力発電設備の導入などにより、CO2排出量も減少傾向にあります。政府は、2030年度に向けて温室効果ガス全体を2013年度比で46%程度削減することを目標としています。
2021年10月22日には第6次エネルギー基本計画が閣議決定され、2030年度エネルギーミックス(電源構成)の「野心的な見通し」が掲げられました。
再生可能エネルギー36~38%(太陽光14~16%、水力11%、風力5%、地熱ほか2%)
原子力20~22%
天然ガス20%
石炭19%
石油等1%
水素・アンモニア1%
あくまでも野心的な見通しですが、再生可能エネルギーと原子力が占める割合が、現在よりも大きく設定されていることが見て取れます。
FIP制度は、再生可能エネルギーの主力電力化を進めるために導入された政策で、「フィードインプレミアム(Feed-in Premium)」の略称です。前の制度であるFIT制度では、固定価格で買い取るため、収入はいつ発電しても同じでしたが、FIP制度では、市場価格に一定の補助額(プレミアム)が上乗せされ、収入は市場価格に連動します。再生可能エネルギー発電事業者が電力需給に応じて変動する市場価格を意識し、市場価格が高いときに売電をすることにより収益が拡大できるというのが、FIP制度のメリットです。
FIP制度により再生可能エネルギー発電事業者が、卸電力取引市場へ参入することで、日本が目標とする再生可能エネルギーの主力電源化の早期実現に向けた大きな一歩となります。
2020年6月に成立した「エネルギー供給強靭化法」と関係していますので、こちらも確認しましょう。
原発の再稼働と、再生エネルギーの主電力化のための政策実行が現在の動きです。これらの動きに敏感になるとともに、世界の主要国(ドイツ・イギリス・アメリカ・中国など)の電源構成と日本を比較することも重要です。
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