【公務員高卒】海上保安大学校について

先週ご紹介した海上保安学校と名称は似ていますが
『海上保安大学校』は、海上保安庁の幹部職員を養成する学校
『海上保安学校』は、海上保安庁の基本的業務を担当する職員を養成する学校
という違いがあります。

それぞれ、海上保安学校学生採用試験、海上保安大学校学生採用試験に合格すると、学生であると同時に国家公務員となり、給与をもらいながら、海上保安官になるために教養から専門、実務まで全寮制の学校で学び、卒業後は国土交通省海上保安庁の職員として勤務することになります👩‍✈️👨‍✈️

【海上保安大学校の基本情報】

◎所在地　広島県呉市

◎設置課程　（2022年度　海上保安大学校パンフレットより）
①本科・・・幹部海上保安官として、多様化している海上保安業務に対応するための専門知識を身に付けると共に、第一群（航海）・第二群（機関）・第三群（情報通信）の各専攻に分かれ、海技免状を取得するために必要な技能を習得します。 卒業時には、「学士（海上保安）」の学位が授与されます。
②専攻科・・・本科を卒業後、練習船こじまでの乗船実習を含む研修期間を経て、12月に現場赴任します。その研修中には世界一周の遠洋航海実習を行い、海外寄港地での関係機関の見学や市民との国際交流により見聞を広め、国際感覚を養います。
③初任科・・・令和３年度に新設された課程で、一般大学卒業者が対象になります。入校時、航海・機関の各専攻に分かれ、乗船実習を含む１年間の研修の後、特修科に進み、さらに、１年間の研修を経て現場に赴任します。
④特修科・・・海上保安学校や門司分校を卒業し、各管区に配属されている職員の中から、部内試験により選抜された職員及び初任科修了生が、初級幹部として必要となる学術や技能を身に付けます。
⑤研修科・・・潜水士になるための潜水研修や、国際捜査官として必要な語学を学ぶ語学研修など、さまざまな研修が海上保安大学校で行われています。

◎受験資格　高校卒業見込みおよび卒業後2年未満
※身長・体重・視力・聴力などの身体基準あり。

◎研修期間　①4年　②6か月　③1年間　④1年間

◎初任基本給　月額140,100円、年2回の期末・勤勉手当（ボーナス）
※海上保安学校在学中の給料は一律。
授業料はかかりませんが、食費や教科書代等に毎月約3万円が必要であり、さらに、所得税や共済組合掛金等を差し引くと、毎月の手取りは約8万5千円となります。

【卒業後の仕事】

初級幹部として巡視船などに乗り組み、海難救助、海上環境の保全、海上犯罪の予防、海上交通の安全確保などの海上保安業務を担う。

⇒希望と適性により、パイロット教育を受けた後、航空要員として海上保安業務を担う。

⇒本庁・管区本部などの陸上勤務。海上保安行政の企画・立案、各省庁などとの協議・調整などを担う。

⇒海上・陸上勤務を交互に経験しつつ、管区海上保安本部・保安部・大型巡視船などの長として海上保安行政を担う。