東京アカデミー金沢校
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こんにちは。東京アカデミー金沢校の加藤です。
金沢市の夕暮れを撮ってみました。
今回のブログも、第112回看護師国家試験から適用される新出題基準と、出題基準の中に含まれるカタカナ言葉についてお伝えします。
これまでアップしているのは…
①必修問題編➡コチラ
②人体の構造と機能編➡コチラ
③疾病の成り立ちと回復の促進編➡コチラ
④健康支援と社会保障制度編➡コチラ
⑤基礎看護学編➡コチラ
⑥成人看護学編➡コチラ
⑦老年看護学編➡コチラ
⑧小児/母性看護学編➡コチラ
⑨精神看護学編➡コチラ
今回は、⑩在宅看護論/地域・在宅看護論編をお届けします。
💖改定の概要 ~在宅看護論/地域・在宅看護論~
○改正後のカリキュラムでは、「在宅看護論」が「地域・在宅看護論」に変更となり、科目の位置づけも変更となるが、改正前のカリキュラムの「在宅看護論」と改正後のカリキュラムの「地域・在宅看護論」の双方において適用する内容とするため、制度改善検討部会報告書における「看護師国家試験の試験科目を改正する省令(保健師助産師看護師法施行規則の一部を改正する省令)が施行されるまでの間、出題基準に『在宅看護論』を併記することが必要である」との指摘も踏まえ、表題を「在宅看護論/地域・在宅看護論」とし、位置づけは改正前のカリキュラムにそろえることとした。
○地域における多様な場における対象者や看護の役割の拡大を踏まえて項目の充実を図った。具体的には、地域・在宅看護の対象である在宅療養者及び家族の特徴と健康課題について、対象を取り巻く環境や地域での生活を含めた理解を問うとともに、地域における多様な場での看護の役割や多職種連携について、全体的な体系の再構成を含めて項目を整理・追加した。
[厚生労働省HP] 保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版 改定概要より抜粋
🔶新出題基準に新しく加わった小項目(キーワード) ~在宅看護論/地域・在宅看護論~
・閉じこもりの予防
・複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)
★大項目【症状・疾患・治療に応じた地域・在宅看護】【注1】
[主な症状に応じた在宅看護]・発熱・消化器症状・疼痛・呼吸困難感
[主な疾患等に応じた在宅看護]・医療的ケア児・認知症・精神疾患・難病・がん・脳血管疾患・呼吸器疾患・心不全・糖尿病
[主な治療等に応じた在宅看護]・薬物療法・化学療法、放射線療法・酸素療法・人工呼吸療法・人工的水分・栄養補給法<AHN>・褥瘡予防・管理・感染予防対策
・ノーリフトケア
[在宅療養者のコミュニケーションを支えるケア【注2】]・コミュニケーション能力のアセスメント ・対象のコミュニケーション能力に応じた対応 ・補助機器の種類の選択と使用
★大項目【地域包括ケアシステムにおける在宅看護】【注3】
[地域包括ケアシステムの概要]・目的と考え方・構成要素・介護予防・生活支援・社会参加
[地域包括ケアシステムにおける看護職の役割]・地域の多様な場における看護職の役割・訪問看護の役割
※今回(令和5年版)の出題基準で新しく追加されたカタカナ言葉は、こちらに記載しています。
【注1】
「目標Ⅱ.在宅療養者の病期や症状、暮らし方に応じて展開する在宅看護実践について基本的な理解を問う。」の中に、大項目【症状・疾患・治療に応じた地域・在宅看護】が新設、その中に中項目[主な症状に応じた在宅看護][主な疾患等に応じた在宅看護][主な治療等に応じた在宅看護]がそれぞれ新設されています。
さらに、中項目に関する内容を分かりやすくするために示したキーワード(=小項目)として、具体的な疾患名が挙げられています。
あえて具体的な疾患名が小項目内に数多く並べられていることに注目してみましょう。
たとえば訪問看護ステーションでの勤務のように、患者さんの自宅で看護をするケースが増加している現状を反映し、在宅看護の分野でも、医学的な判断を問う問題が出題されるのではないかと推測されます。
【注2】
大項目「在宅療養生活を支える看護」の中に、中項目「在宅療養者のコミュニケーションを支えるケア」が新設されました。
【注3】
「目標Ⅲ.地域包括ケアシステムにおける在宅看護の位置づけと看護の役割について基本的な理解を問う。」の中に、大項目【地域包括ケアシステムにおける在宅看護】が新設、その中に中項目[地域包括ケアシステムの概要][地域包括ケアシステムにおける看護職の役割]がそれぞれ新設されました。
この分野でも、地域包括ケアシステムがより強調されています。要注目ワードです!
🔶小項目の中にあるカタカナ言葉 ~在宅看護論/地域・在宅看護論~
・キーパーソン
・家族システム論
・在宅療養者の権利擁護<アドボカシー>
・サービス提供者の権利の保護
・QOLの維持・向上
・セルフケア
・パートナーシップ
・多職種・多機関の連携によるアプローチ
・ケアマネジメント
・訪問系サービス
・通所系サービス
・施設系サービス(入所、短期入所)
・退院前カンファレンス
・地域連携クリニカルパス
・医療的ケア児
・日常生活動作<ADL>
・手段的日常生活動作<IADL>
・食事摂取能力のアセスメント
・嚥下を促すケア
・口腔ケア
・排尿・排便のアセスメント
・排泄ケア計画の立案
・ストーマケア用品の種類と使用
・尿道カテーテル管理
・清潔のアセスメント
・清潔ケア計画の立案
・清潔保持のためのケア
・移動能力のアセスメント
・ケアマネジメント
※以前の出題基準から継続して記載されているカタカナ言葉を挙げています。(アルファベットも含む)
新出題基準の全容については、👇をご確認ください。
[厚生労働省HP] 看護師国家試験出題基準
次回は、いよいよ「出題基準に新しく加わった小項目(キーワード)&カタカナ言葉」シリーズの最終回、看護の統合と実践編です。
看護師国家試験まで、残すところ3か月弱(84日)となりました。
後で悔いを残さないよう、着実に学習を積み重ねていきましょうね✨