東京アカデミー池袋校
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こんにちは、東京アカデミー池袋校の教採担当です。
今回は、平成31年1月25日に出された答申、「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」を説明します。
この答申は、冒頭で「我が国の学校教育は、150 年に及ぶ教科教育等に関する蓄積に支えられた高い意欲や能力をもった教師によって支えられている。」という力強い一文から始まります。
日本の学校教育は、OECDが実施しているPISA調査※において数字的リテラシーや科学的リテラシーで1位を取ったことがあるなど高い成果を上げています。
※PISA調査:OECDが進めている国際的な学習到達度に関する調査。この調査では15歳児を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの三分野について、3年ごとに本調査を実施している。
ただし、この学校教育の高い成果が教師の長時間労働によるものならば、教師のモチベーションが維持できないなどのリスクがあり、持続可能なものとは言えません。このため、教師が我が国の学校教育の蓄積を受け継ぎ、授業を改善する時間を確保できるよう、学校の働き方改革が急務とされています。
答申では、以下のような方針が示されています。
■勤務時間管理の徹底と勤務時間・健康管理を意識した働き方の促進
・学校現場においては、ICTやタイムカードなどにより客観的に勤務時間を把握する。
・文部科学省作成の上限ガイドライン(月45時間・年360時間等)の実効性を高める。
・ストレスチェックが全ての学校で適切に実施されるよう、教育委員会の実態を調査し、市町村ごとに実施状況を公表すべき。
■学校及び教師が担う業務の明確化・適正化
・「基本的には学校外が担うべき業務」「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」「教師の業務だが、負担軽減が可能な業務」を整理し、文部科学省、教育委員会、学校それぞれが教師の負担軽減の仕組みを構築する。
■その他
目指すべき学校の組織運営体制の在り方や変形労働時間制の導入、学校における働き方改革の確実な実施のための仕組みの確立とフォローアップ等について検討されることになっています。
小学生の頃、お昼休みに先生と将棋をするのが楽しみで、よく勝負を挑んでいました。今にして思えば、先生方に負担をかけてしまっていたのかもしれませんが、私にとって良い思い出の一つです。
今の働き方改革を見ていると、まだ手探りの部分があるようで文部科学省や教育委員会から様々な提案がなされています。
教師がやりがいのある仕事であることは疑いないことですが、これまでは学校に要請される新しい教育やその他の役割が積み上がっていく一方でした。これからはスクラップ&ビルドが求められます。
なお、学校における働き方改革の確実な実施のための仕組みの確立とフォローアップの1つである、2022年3月4日公表の「令和3年度(2021年度)教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査結果」によると、小中高いずれも「時間外勤務月45時間以下」の割合は着実に増えているようです。
働き方改革がうまくいき、学校が教員にとって働きやすい職場となり、安心して子どもたちの成長や思い出作りに寄与できる場になって欲しいですね。
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日曜日に2~3コマ集中的に学習したい人向けの講座。12月生が最終開講となります。※
※既に終了している基礎定着講座をZoomレコーディング映像でご受講いただけます。
◎夜間部【12月生】12月12日(月)19:00~開講!
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