東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当:石井です。
11月28日に行われた第2回 いじめ防止対策協議会(令和4年度)において、早期に対応すべき検討項目のうち、再徹底すべき事項が資料にまとまっているのを確認しました。
1. 犯罪行為が疑われる場合における警察との連携の徹底など、関係機関との連携強化
2. 被害児童生徒・保護者へのケアと加害児童生徒への指導・支援方策
3. 保護者と学校がともにいじめ防止対策を共有するための普及啓発方策
4. いじめの重大事態における総合教育会議の活用及び首長部局からの支援
上記4つの検討項目が挙げられていましたが、その中の「犯罪行為が疑われる場合における警察との連携」を図るうえで必要な知識である、『学校において生じる可能性がある犯罪行為等』についてまとめておきたいと思います。(平成25年5月16日 早期に警察へ相談・通報すべきいじめ事案について(通知)より抜粋)
ほとんどの先生が、児童生徒と信頼関係を築き、生徒指導や学習指導、学級経営を行いたいと考えているのではないでしょうか。実際私は教壇に立っていた時、子どもを信じたい、疑うことはしたくない、と思っていましたし、何かあっても最後までその子を信じようという気持ちが強くあったと思います。しかし、そういったことが実際起こっているいじめの認知を遅らせることになっているとしたら、それは正しい児童生徒との信頼関係の築き方ではないと今なら理解できます。子どもの善なる心や成長を信じながらも目の前の起こっていることを正確に受け入れ、やってはいけないことをしているのであればその行動を正していくことが、その後のより強い信頼関係に繋がると考えます。その点を踏まえ、「警察への通報・相談に係る基本的な考え方」を見ると、
【警察への通報・相談に係る基本的な考え方】
(1)学校や教育委員会においていじめる児童生徒に対して必要な教育上の指導を行っているにもかかわらず、その指導により十分な効果を上げることが困難である場合において、その生徒の行為が犯罪行為として取り扱われるべきと認められるときは、被害児童生徒を徹底して守り通すという観点から、学校においてはためらうことなく早期に警察に相談し、警察と連携した対応を取ることが重要。
(2)いじめられている児童生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるような場合には、直ちに警察に通報することが必要。
といったように、連携の基本的な考え方が示されています。「チーム学校」として、他の機関と連携を取る際にも重要な考え方になるかと思いますので、しっかり押さえておきましょう。
下記内容は実際に過去にあった事案を踏まえたものです。文部科学省の注釈として、「個々の事案について、警察へ相談・通報すべきか否かは、記載されている事例を参考にして、上記1.の考え方に基づいて判断することが必要である。」と示されている点を理解しておきましょう。
【いじめの態様と刑罰法規及び事例】
上記いじめの態様は、「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の「いじめ」の調査項目の「いじめの態様」をもとにしています。そして、平成31年3月に、「いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携について(通知)」が発出され、警察に対し適切に連携を求めていく重要性が示されました。それでもなお、いじめの重大事態は後を絶ちません。「早期に対応すべき検討項目(再徹底関連)について」は、いじめ対策のより一層の強化に向け、重要なポイントが示されています。今回とそして12月に予定されている会議の内容をしっかり把握し、いじめ対策について意見づくりを行いましょう。
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