東京アカデミー北九州教室
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みなさん、こんにちは。
東京アカデミーの教採担当です。
早速ですが、これまで2回に渡って12月公表されました『生徒指導提要(改訂版)』について詳しく掘り下げています。
※前々回のブログ【教員採用】生徒指導提要(改訂版)について_その1
※前回のブログ【教員採用】生徒指導提要(改訂版)について_その2
今回の生徒指導提要(改訂版)(以下新生徒指導提要)の第1章に記載されている『生徒指導の4層』についてです。
図 2 は、図 1 の2軸3類に加えて、生徒指導の対象となる児童生徒の範囲から、全ての児童生徒を対象とした第1層「発達支持的生徒指導」と第2層「課題予防的生徒指導:課題未然防止教育」、一部の児童生徒を対象とした第3層「課題予防的生徒指導:課題早期発見対応」、そして、特定の生徒を対象とした第 4 層「困難課題対応的生徒指導」の4層から成る生徒指導の重層的支援構造[*6]を示したものです。 生徒指導提要(改訂版)P.19 |
新生徒指導提要では、各層それぞれの生徒指導の内容について、説明がなされています。児童生徒の対象や課題性の高低によって、指導内容が変化したり、各教科の活用、関係各所との連携なども変わります。
各層の指導内容については深い理解が必要であり、試験での次のような穴埋め問題への出題も十分予想されます。
問 次の文は「生徒指導提要(改訂版)令和4年12月文部科学省」に記載されている「生徒指導の4層」について具体的に説明した文の抜粋である。
( )の①~⑱中に入る語句を答えよ。
1.2.2 発達支持的生徒指導
発達支持的生徒指導は、特定の課題を意識することなく、(①全ての児童生徒)を対象に、学校の教育目標の実現に向けて、教育課程内外の(②全ての教育活動)において進められる生徒指導の基盤となるものです。発達支持的というのは、児童生徒に向き合う際の基本的な立ち位置を示しています。すなわち、あくまでも児童生徒が(③自発的)・(④主体的)に自らを発達させていくことが尊重され、その発達の過程を学校や教職員がいかに支えていくかという視点に立っています。すなわち、教職員は、児童生徒の「(⑤個性の発見)とよさや可能性の伸長と(⑥社会的資質・能力)の発達を支える」ように働きかけます。
1.2.3 課題予防的生徒指導:課題未然防止教育
課題予防的生徒指導は、課題未然防止教育と課題早期発見対応から構成されます。課題未然防止教育は、全ての児童生徒を対象に、生徒指導の諸課題の(⑦未然防止)をねらいとした、意図的・組織的・系統的な教育プログラムの実施です。具体的には、いじめ防止教育、SOS の出し方教育を含む(⑧自殺予防教育)、薬物乱用防止教育、(⑨情報モラル教育)、非行防止教室等が該当します。生徒指導部を中心に、SC 等の専門家等の協力も得ながら、(⑩年間指導計画)に位置付け、実践することが重要です。
1.2.4 課題予防的生徒指導:課題早期発見対応
課題早期発見対応では、課題の(⑪予兆行動)が見られたり、問題行動のリスクが高まったりするなど、気になる一部の児童生徒を対象に、深刻な問題に発展しないように、初期の段階で諸課題を発見し、対応します。例えば、ある時期に(⑫成績が急落)する、遅刻・早退・欠席が増える、(⑬身だしなみ)に変化が生じたりする児童生徒に対して、いじめや不登校、自殺などの深刻な事態に至らないように、早期に教育相談や(⑭家庭訪問)などを行い、実態に応じて迅速に対応します。
1.2.5 困難課題対応的生徒指導
いじめ、不登校、少年非行、児童虐待など特別な指導・援助を必要とする特定の児童生徒を対象に、校内の教職員(教員、SC、SSW 等)だけでなく、校外の教育委員会等(小中高等学校又は特別支援学校を設置する国公立大学法人、学校法人、大学を設置する地方公共団体の長及び学校設置会社を含む。)、(⑮警察)、病院、児童相談所、NPO 等の関係機関との連携・協働による課題対応を行うのが、困難課題対応的生徒指導です。困難課題対応的生徒指導においては、学級・ホームルーム担任による(⑯個別の支援)や学校単独では対応が困難な場合に、生徒指導主事や教育相談コーディネーターを中心にした(⑰校内連携型)支援チームを編成したり、校外の専門家を有する関係機関と連携・協働した(⑱ネットワーク型)支援チームを編成したりして対応します。
※解答は最下段に記載しております。
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