東京アカデミー難波教室
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みなさん、こんにちは。東京アカデミーの国家試験担当吉田です。
先週から“BLOG de 国試対策”は、新シリーズとなる“災害看護関連用語チェックシリーズ”をお送りしております。
本日のテーマは「感染防止対策とフィジカルディスタンス」です。
新型コロナウイルス感染症の感染経路の一つである飛沫感染は、くしゃみや咳によりウイルスが他者へ伝播し感染が拡大します。そしてウイルスを保有している無症候の場合でもウイルスを伝播させる可能性があり、自覚がないままにウイルスを持ち運ぶリスクがあるります。
別の感染経路では接触感染で飛沫したウイルスに直接触れて体内に取り込まれることにより感染が拡大することも、新型コロナウイルス感染症の特徴です。
厚生労働省は、飛沫感染や接触感染による感染拡大を防ぐため、3密(密閉・密集・密接)の環境で感染リスクが高まる事、また体調が悪いとき等新型コロナウイルスに感染していた場合に多くの人に感染させることのないように行動することが大切とし、フィジカルディスタンスを含む「新しい生活様式」の取組を推奨してきました。
ちなみに「感染予防対策」は過去にも数多く出題されています。
■第108回看護師国家試験 午後問題№33■
風疹rubellaの疑いがある入院患者の隔離予防策で適切なのはどれか。
1 .標準予防策
2 .標準予防策と接触感染予防策
3 .標準予防策と飛沫感染予防策
4 .標準予防策と空気感染予防策
正解は「3」です。
1 .× 風疹は、風疹ウイルスによる飛沫感染・接触感染である。標準予防策のみでは不
十分である。
2 .× 標準予防策に接触感染予防策を加えても、咽頭から排出され空中に飛び散った病原体の吸引を予防することはできない。
3 .○ 標準予防策と飛沫感染予防策を行う。入院患者が風疹(疑い含む)であることが
判明した場合には、速やかに隔離することはもちろん、患者に近寄るスタッフはサージカルマスクを着用する。感染拡大防止のため風疹患者と接触した可能性のある患者・スタッフを調査する。
4 .× 風疹は空気感染ではないため、空気感染予防策は必要ない。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はもちろんですが、他の疾病についても感染経路や予防策をしっかり押さえておきましょう。