東京アカデミー青森校
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青森県の教員採用試験合格に向けて、筆記試験、面接試験など対策をしておられる皆さん。東京アカデミー東北の伊藤です。
先日(1/24)、文部科学省HPに「義務教育の在り方ワーキンググループ(第4回)」の配布資料が公表されました。
中央教育審議会初等中等教育分科会の「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた学校教育の在り方に関する特別部会」義務教育の在り方ワーキンググループです。
本資料の中では、次のテーマについて、グループ内で出された意見、今後の検討課題などが簡潔にまとめられています。
1.義務教育の意義
(1)子供たちに必要な資質・能力と学校が果たす役割
(2)全ての子供たちの可能性を引き出す学びの実現
2.学びの多様性
(1)個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を通じた主体的・対話的で深い学びの具体化
(2)多様性と包摂性に基づく学校文化の醸成
(3)学びにおけるオンラインの活用
(4)学校教育になじめないでいる子供に対する学びの保障
本資料に掲載されている「主な意見」から、いくつかを抜粋してご紹介すると、
(第1回(令和4年10月18日))における意見より)
〇 学校の役割として、10 年、20 年先の社会に子供たちが出ることを意識して教育すること が非常に重要だが、教師がそれを意識できていないのではないか。
〇これまでの授業に ICT を当てはめていくのではなく、これからの時代に生きる人材の育成 のために、子供自身にどう ICT を道具として使わせていくことが重要。このためには、自分 の学びを自分で進めていくような授業のスタイルに変わらざるを得ないのではないか。
〇 多様性の保障は重要であるが、多様性の名の下での個人の放置とならないようにすべき。
これから、県教員採用試験の面接試験に向けて、考えをまとめていく作業を進めていかれると思います。
自分の価値観や経験のみを頼りに考えや面接の回答をまとめるだけでは、独りよがりな思い込みに過ぎない内容になってしまう心配があります。
本資料になるような多様な意見は、受験生の皆さんの考えを深める有効な材料になると思います。
これから本試験までの半年は、可能な限り、多様な方の考えや意見を見聞きする機会が持てるように工夫してみてはどうでしょうか。
私自身、大学4年生時に教員採用試験を受験したときは、同じ大学の近しい友人との意見交換や教実習時に感じた考えに終始し、(今、振り返ると)「とても狭い思い込みの教育観」であったと恥ずかしい思いがします。
大学卒業後、社会人となり、「学校を否定的に捉えている方の意見」や「保護者世代の切実な悩み」や「子どもたちのために奔走されている地域の方の声」などを見聞きし、自らの甘さを痛感した記憶があります。そして、そのことが、面接での回答内容を深く見直すことに繋がりました。
青森県の2023年夏の採用試験まで残り半年。ここからは、ひとり籠って勉強に没頭するだけでなく、多様な方との交流や学びの場を持つことをお薦めいたします。