東京アカデミー長崎校
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今回は、2022年12月26日に文部科学省が発表しました『学校教育情報化推進計画』について、まとめてみたいと思います。
この資料は、学校現場と採用試験どちらにおいても重要です。その理由としては、
といったことが挙げられます。
児童生徒のICT活用状況を述べる際、PISA2018、令和3年度全国学力・学習状況調査をデータの根拠資料とすると、
ことが事実として挙げられます。特に、学校の授業におけるデジタル機器の利用時間は短く、OECD 加盟国中最下位であったことは、学校教育情報化をより強力に推進する結果だったといえます。
GIGA スクール構想により1人1台端末などの ICT 環境が急速に整備され、今後は1人1台端末の利活用を量的にも質的にも充実させていくことが重要であるとされています。また、「ICT の活用が日常的になるにしたがって、利用についてのルール設定や指導が十分でない中で、児童生徒がトラブルに巻き込まれたり、ICT 機器を必要以上に長時間にわたり使用したり、健康を害したりする例もある」(学校教育情報化推進計画本文より)ことや、著作権の問題などといった課題に対して、適切に行動するために子どもたちに修得させる知識や考え方が多くあります。そのような状況で教職員に求められるのは、
などであることが挙げられています。
上記のような学校教育情報化の現状と課題に対応するため、以下の4つの基本的な方針が挙げられています。
また、各方針について具体的な目標も設定されていますので、受験生としては、
といったことを踏まえた意見づくりを行うとよいでしょう。
以上が「第1部 我が国における学校教育の情報化の方向性(総論)」でのポイントになりますが、総論の最後に留意事項として、「一斉授業
か個別学習か、履修主義か修得主義か、デジタルかアナログか、遠隔・オンラインか対面・オフラインかといった、いわゆる「二項対立」の陥穽に陥らないこと」が挙げられています。どちらの良さも適切に組み合わせ生かしてくことをイメージしておきましょう。