東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当:石井です。
教職教養予想問④をお届けします。今回も教育時事がテーマです。
問1 「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について(答申)」(令和4年12月19日中央教育審議会)の「第1部 総論 4. 今後の改革の方向性」で示されている「新たな教師の学びの姿の実現」について正しいものを①~④から一つ選べ。
① 教師と学校運営協議会・服務監督権者・学校管理職等との積極的な対話を踏まえながら、学校運営協議会等が提供する学びの機会と、教師自らが主体的に求めていく多様な主体が提供する学びとが相まって、変化を前向きに受け止め、探究心を持ちつつ自律的に学ぶ教師が育っていくことを目指すことが必要である。
② 教師の学びの内容の多様性と、自らの日々の経験や他者から学ぶといった「現場の経験」も含む学びのスタイルの多様性を重視するということも重要である。この観点からも、教師の個別最適な学びの実現のみ追求していくことが必要である。
③ 「理論と実践の往還」を実現するためには、理論の実践化と実践の理論化の双方向が必要である。つまり、単に学んだ理論を学校現場で実践するのみならず、自らの実践を理論に基づき省察することが必要になってくる。
④ これからの時代には、世界のウェルビーイングについて考察しつつ、教師自らが問いを立て実践を積み重ね、振り返り、次につなげていく探究的な学びを、研修実施者及び教師自らがデザインしていくことが必要になる。あわせて、教育委員会で実際に研修に携わる指導主事等に対し、研修デザインに関する学び直しの機会が提供されるべきである。
正答 ③
解説①学校運営協議会⇒任命権者 ②個別最適な学びの実現のみ追求していく⇒個別最適な学びの実現のみならず、協働的な学びを実現していく ④世界の⇒日本社会に根差した
問2 生徒指導提要(改訂版)(文部科学省・2022年12 月)に関する記述として適切でないものは、次の ① ~ ⑤ のうちどれか。
① 生徒指導とは、社会の中で自分らしく生きることができる存在へと児童生徒が、自発的・主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のことである。
② 生徒指導は学校の教育目標を達成するうえで重要な機能を果たすものであり、学習指導に次いで学校教育において重要な意義を持つものである。
③ 生徒指導の目的は、教育課程の内外を問わず、学校が提供する全ての教育活動の中で児童生徒の人格が尊重され、個性の発見とよさや可能性の伸長を児童生徒自らが図りながら、多様な社会的資質・能力を獲得し、自らの資質・能力を適切に行使して自己実現を図り、自己の幸福と社会の発展を児童生徒自らが追求することを支えるところに求められる。
④ 生徒指導において発達を支えるとは、児童生徒の心理面(自信・自己肯定感等)の発達のみならず、学習面(興味・関心・学習意欲等)、社会面(人間関係・集団適応等)、進路面(進路意識・将来展望等)、健康面(生活習慣・メンタルヘルス等)の発達を含む包括的なものである。
⑤ 児童生徒の自己指導能力の獲得を支える生徒指導では、多様な教育活動を通して、児童生徒が主体的に挑戦してみることや多様な他者と協働して創意工夫することの重要性等を実感することが大切である。
正答 ②
解説 ②生徒指導は「学習指導と並んで」学校教育において重要な意義を持つものである。
問3 「懲戒と体罰、不適切な指導」に関して、生徒指導提要(令和4年12月改訂 文部科学省)において示されている内容として,適切なものの組合せを選びなさい。
① 部活動は学校教育の一環であり、特定の生徒等に対して執拗かつ過度に肉体的・精神的負荷を与えることは教育的指導の範疇である。
② 学校における懲戒とは,児童生徒の教育上必要があると認められるときに,児童生徒を叱責したり,処罰したりすることである。
③ 教職員が児童生徒による暴力行為の防衛のためにやむを得ず行った行為であっても、児童生徒の身体への侵害や肉体的苦痛を与えた場合は体罰に該当する。
④ 懲戒には、児童生徒への叱責、起立、居残り、宿題や清掃当番の割当て、訓告など、児童生徒の教育を受ける地位や権利に変動をもたらす法的効果を伴わない、事実行為としての懲戒と呼ばれるものがある。
⑤ 懲戒行為が体罰に当たるかどうかは、当該児童生徒の年齢、健康、心身の発達状況、当該行為が行われた場所的・時間的環境、懲戒の態様等の諸条件を総合的かつ客観的に考え、個々の事案ごとに判断する必要がある。
ア ①②③ イ ①③⑤ ウ ①④⑤ エ ②③④ オ ②④⑤
正答 オ
今回は答申の問題について、過去の出題パターンに合わせて問題を作成してみました。
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