東京アカデミー松山校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー松山校の教員採用試験対策担当:石井です。
6/28現在において、北海道、茨城県、高知県など14自治体で2023年夏教員採用1次筆記試験が実施されました。大方の予想通り、現時点で最も多く出題されている教育時事は『生徒指導提要(令和4年12月)』と『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)』です。出題数はどちらも6つと、およそ半分の自治体が出題している形になります。今後試験が行われる自治体においても、とても重要な資料ですので、必ずチェックしておきましょう。
次の文は、「生徒指導提要」(令和4年文部科学省)の第3章「チーム学校による生徒指導体制」の一部である。これを読んで、問1、問2に答えなさい。(2023年夏 北海道) 問1略
問2 下線部(連携・協働する体制)について、「生徒指導提要」(令和4年文部科学省)に示されている内容として、適切なものの組合せを選びなさい。
ア1、2、3 イ1、2、5 ウ1、4、5 エ2、3、4 オ3、4、5
正答 エ
解説:1「第3章チーム学校による生徒指導体制 3.1.2 チーム学校として機能する学校組織」において、教職員集団の同僚性に形成は、「チーム学校」が機能するための重要な視点であるとしています。そして、「トップダウンのピラミッド型組織ではなく」としていますので、1の文章は✕となります。
5「第3章チーム学校による生徒指導体制 3.2.2 学年・校務分掌を横断する生徒指導体制」の(1) 生徒指導の方針・基準の明確化・具体化 では、児童生徒や保護者、地域の人々の声にできる限り耳を傾けて合意形成を図ることが重要、としています。
そして、令和4年12月答申『「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について~「新たな教師の学びの姿」の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~(答申)』については、奈良県、高知県で出題が見られました。
次の文は、『「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について~「新たな教師の学びの姿」の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~(答申)』(令和4年12月 中央教育審議会)の一部である。文中の(①)~(④)に該当する語句の組合せとして正しいものを、下の1~5から一つ選びなさい。(2023年夏 高知県)
令和3年答申では、2020 年代を通じて実現を目指す「令和の日本型学校教育」の在り方と、それを担う教師及び教職員集団のあるべき姿を示している。
具体的には、2020 年代を通じて実現を目指す学校教育を「令和の日本型学校教育」とし、その姿を、「全ての子供たちの( ① )を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学び」と定義した。
その際、教師及び教職員集団の理想的な姿として、以下の3点を示している。
●教師が技術の発達や新たなニーズなど学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて探究心を持ちつつ自律的かつ継続的に新しい知識・技能を( ② )、子供一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割を果たしている。その際、子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力も備えている。
● 教員養成、採用、免許制度も含めた方策を通じ、多様な人材の教育界内外からの確保や教師の資質能力の向上により、質の高い教職員集団が実現されるとともに、教師と、総務・財務等に通じる専門職である事務職員、それぞれの分野や組織運営等に専門性を有する多様な外部人材や専門スタッフ等とがチームとなり、個々の教職員がチームの一員として組織的・協働的に取り組む力を発揮しつつ、校長のリーダーシップの下、家庭や地域社会と連携しながら、共通の( ③ )に向かって学校が運営されている。
●さらに、学校における働き方改革の実現や教職の魅力発信、新時代の学びを支える環境整備により、教師が( ④ )的で魅力ある仕事であることが再認識され、教師を目指そうとする者が増加し、教師自身も志気を高め、誇りを持って働くことができている。
正答 5
奈良県では、「次期教育振興基本計画について(答申)」「誰一人取り残さない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」からも出題が見られ、これから試験を迎える方は、最新教育時事を扱ったこれらの問題をぜひ見ておいてほしいと思います。