東京アカデミー東京校
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皆さん、こんにちは。
教員採用試験対策の予備校 東京アカデミー東京校の滝口です。
7月に警察庁が、少年がいわゆる「闇バイト」への応募をきっかけに重大な犯罪に加担してしまう実態についての
事例集『犯罪実行者募集の実態~ 少年を「使い捨て」にする「闇バイト」の現実 ~」(PDF)を作成したことをうけ、
8/10に文部科学省より、「少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させないための対策について」とした事務連絡が出されました。
皆さんは、「闇バイト」という言葉をご存じでしょうか?
「闇バイト」とは、高額な報酬を受け取る代わりに、犯罪行為を代行するというものであり、実際にはこれは単なるアルバイトなど
ではなく犯罪です。
現在、SNSやインターネットの掲示板には、仕事の内容を明らかにせずに著しく高額な報酬の支払いを示唆するなどして犯罪の実行者
を募集する投稿が掲載されています。簡単に高収入を得られるなら、と応募して、強盗や詐欺といった犯罪に加担することとなり、
最終的には逮捕されてしまう人が多くいます。そして何より、この「闇バイト」の特徴は、一度加担してしまうと、
“やめたい”と思っても応募したときに登録した自分自身、家族等の個人情報を基に、「家に行く」「周囲の人に危害を加える」と脅され、
逮捕されるまで抜け出すことができないというところです。そして、犯罪グループは雇った人間を都合よく利用した後、
「捨て駒」として切り捨てます。
文部科学省の事務連絡及び作成された事例集では、少年がこのような犯罪へ加担することを防止するためには、「闇バイト」に関わること
で、少年にどのような危険が及ぶかについて、保護者、教職員、少年警察ボランティアなど、少年の健全育成に携わる方々が、
犯行グループによる犯罪実行役の募集の実態や危険性、悪質性について具体的に少年に発信していただくことが重要であると述べています。
そして、児童生徒の非行防止に関しては、各種通知や生徒指導提要において、
・児童生徒本人からの前兆行動を把握し、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーや警察を含む関係機関等と連携し、
アセスメントを行うこと
・警察官等を外部講師として招き、地域の非行情勢や非行要因等について児童生徒に情報発信する「非行防止教育」等を実施すること
が有効であること
が述べられていますが、特にこの「闇バイト」の問題についても、非行防止教育を行う際には、今回作成された事例集も活用しつつ、
所轄の警察署とも連携して、積極的に取り扱うことを求めています。
教員採用試験においても、今回のような内容と深く関連のある「生徒指導提要」内での「非行防止」についてですが、
第6章 少年非行(P.153~P.170)
6.3 少年非行への対応の基本
6.3.6 非行の未然防止及び早期発見・早期対応の視点
において、今回の『非行防止教育』、『前兆行動の早期発見・早期対応』について述べられています。
2024年夏の教員採用試験では、問われる可能性が高い分野かと存じますので、今回のお話を踏まえて、目を通してみてください。
また、筆記試験以外に、面接試験の質疑において下記のような内容が問われる可能性もあります。回答を考えてみましょう。
・放課後、教室に入ろうとすると、生徒同士の会話で「高額な収入のバイトある」というような話をしているのが聞こえてきた。
どのように対応をするか。
・最近あなたのクラスに少し挙動不審な生徒がおり、直接話を聞くと「闇バイト」に関わってしまい、脅されていると相談された。
どうするか。
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