【公務員大卒】地方自治体の取り組みについて見てみよう③

こんにちは。公務員試験の予備校、東京アカデミー広島校の寺尾です。

東京アカデミー広島校では、授業開始前には教務スタッフが定期的にミニＨＲを行い、時事問題に出題されそうな最新のニュースや官庁自治体の取り組みなどをお伝えしています。
先日の授業冒頭では、全国の自治体で貴重な財源となっている「ふるさと納税」について取り上げました。

ふるさと納税とは、生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。
この制度を利用すれば、寄付金のうち2000円を超える部分については住民税の控除、所得税の還付を受けることができます。
自分自身で寄付金の使い道を指定することが、また、寄付を受けた自治体からは、地域の特産品が返礼品として受け取ることができます。
支払う税金が減り、かつ、特産のブランド牛や海産物などの特産品が返礼品として受け取れることから利用者も増えています。

ふるさと納税に基づく自治体への2022年度の寄付総額は、前年度比13512億円増の9654億円となり、3年連続で過去最高を更新しました。
人口減少と税収減に悩まされる地方自治体にとっては貴重な財源の一部となっています。自治体を運営していくうえでも今後さらに重要性が増すといわれています。

ですが、課題もあります。居住自治体にとっては税収減となってしまうからです。
実際に大都市圏では、住民が他の自治体へ寄付をすることで本来得られるハズの税金が得られなくなってきています。
例えば、最も減るのは横浜市の272億円で、名古屋市159億円、大阪市149億円と続いています。広島市は51億円の税収減となっています。

また、寄付金を多く集める市町村は、人気返礼品を確保できる自治体が上位になる傾向に変化はありません。

このように、地方自治体では貴重な財源となる「ふるさと納税」ですが、課題も浮き彫りになっています。

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