東京アカデミー京都校
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みなさん、こんにちは。東京アカデミー公務員担当です😊
日本の総人口は2010年をピークに減少に転じ、今後は緩やかに減少していくと推計されています。しかし、減少に転じるのは0~64歳人口であり、65歳以上の高齢者人口は2045年頃まで増加傾向が続くといわれています。
高齢者人口が上がることに伴い増加するのは、認知症の人です。認知症の最大の発症リスクは加齢であり、年齢が上がるにつれ認知症の有病率も上がります。
認知症については近年世界的に関心が高まっており、世界各国で様々な研究が行われています。特に認知症の予防については多くの市民の関心事であり、様々な情報が紹介されています。
今回は認知症について、自治体がどのような政策を行っているのかを見ていきましょう。
認知症とは、物忘れや認知機能の低下が起こり、日常生活に支障をきたしている状態のことです。記憶などの情報を繋ぎ合わせて、適切に判断することができなくなってしまいます。
認知症は高齢になるにつれ発症しやすくはなりますが、年齢・男女問わず誰でもかかりうる病気です。
認知症予防や介護予防の取組みは、全国の自治体において様々な形で実施されています。認知症予防に関する取組みを進めるには、住民がその重要性を認識し、関心を持つことがベースとなります。そのため、住民への周知が重要となります。
・認知症の人にやさしいまち 神戸モデル
神戸市では、65歳以上の市民を対象に早期受診を支援する「認知症診断助成制度」と、認知症の方が外出時などで事故に遭われた場合に救済する「認知症事故救済制度」を組み合わせて実施しています。
・大阪府認知症施策推進計画
「認知症施策大網」に基づき、認知症の人ができる限り地域の良い環境で自分らしく暮らし続けられる社会を目指し、認知症の人や家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進していきます。
・認知症高齢者等見守りネットワーク事業
大阪市では、認知症の人が行方不明になった場合に、早期発見・保護につなげるための仕組みづくりを行い、警察捜索の補完的なものとして、協力者にメールで氏名・身体的特徴等の情報を一斉送信し、捜索の一助としています。
・認知症に係る行方不明者等への対策
警察では、地域における認知症高齢者等の見守りネットワークの活用や、関係機関・団体等と緊密に連携した行方不明者発見活動を推進しています。そのほか、認知症サポーター養成講座等の部外有識者による講習会や捜索訓練等を通じて、認知症の特性や認知症に係る行方不明者を発見した場合の対応要領等について職員の理解を深める取組みを行っています。
認知症は発症そのものを完全に防ぐことは残念ながらできません。しかし、発症や進行を遅らせることは可能とされています。自治体全体で住民の認知症予防に取り組んでいます。
・住民に対する認知症の啓発
多くの自治体では認知症サポーター養成講座や講演会等を通じて住民への認知症の理解に関する啓発を行っています。今後高齢期を迎える40~50代の世代へ発症リスクについて説明することも重要です。
・住民のニーズを収集
住民のニーズは一人ひとり違います。社会交流の場で体操等をしたい人もいれば、ジムのようなところで運動をしたいと考える人もいます。そういった住民のニーズを丁寧に拾い上げ、取組みの内容を検討していくことが重要です。
・住民が参加しやすい場所で開催
介護予防や認知症予防に資する取組の主な対象者は高齢者です。いかに住民が参加しやすい時間と場所で、取組を開催できるかが重要です。
・修了者の受け皿を用意
運動教室などに参加した住民が、その後も運動や健康管理等を続けていくための受け皿や仕組みを作っていくことが重要です。また、次の受け皿について用意しておくと良いでしょう。
・民間企業や介護保険サービス事業所、専門機関等との連携
認知予防・介護予防の取組みを推進するための連携先として、顔の見える関係を築いていくことが重要です。
自治体による認知症対策を紹介しました。
認知症の人が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる社会の実現を目指し、あらゆる世代や立場の人が協力して、認知症の人にやさしい町づくりを目指しています。
また社会参加活動への支援を行うことにより、認知症の人が身近な地域で社会活動に参加できるような体制整備を進めていくことが望まれます。
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