東京アカデミー東京校
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こんにちは。
教員採用試験の予備校=東京アカデミーの片貝です。
今日は神奈川県・横浜市・川崎市・相模原市(以下神奈川エリア)の教養試験の過去問についてお話いたします。
みなさんもご承知の通り、2018年夏実施、2019年夏実施試験において「幼稚園教育要領」が出題されました。
神奈川エリアでは例年、小中高の学習指導要領からの出題は目立ちますが、幼稚園教育要領から出題されることは非常に珍しく、2018年夏試験を受験された方は勿論、2年連続の出題となった2019年夏試験を受験された方も驚かれたのではないでしょうか。
全国的に見ても、過去3年間において幼稚園教育要領から出題されたのは千葉県・千葉市(2017年夏実施)程度で非常に珍しいといえますね。
では、なぜ幼稚園教育要領が出題されたのでしょうか。
平成29年3月改定の幼稚園教育要領や小学校学習指導要領では、これまで以上に保育所・幼稚園等の就学前と小学校教育との連携強化や、幼児期教育と小学校教育との連続性が重要であることが謳われており、校種間の連携に関することがポイントになっています。
やはりこの校種間の連携の重要性が、出題の意図になっているのではないでしょうか。
ここで、2019年夏実施の問題番号31を振り返ってみたいと思います。
<2019年夏実施 神奈川エリア教養試験№31>
次の記述は、「幼稚園教育要領」(平成29年3月文部科学省)「第1章 総則 第2 幼稚園教育において育みたい資質・能力及び『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』」からの抜粋である。空欄(ア)~(エ)に当てはまるものの組合せとして最も適切なものを、後の①~⑤のうちから選びなさい。
(ア)
幼稚園生活の中で、充実感をもって自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせ、見通しをもって行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出すようになる。
(イ)
友達と関わる中で、互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したりし、充実感をもってやり遂げるようになる。
(ウ)
友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振り返ったり,友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いをつけながら、きまりをつくったり、守ったりするようになる。
(エ)
心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き,感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲を持つようになる。
① (ア)豊かな感性と表現 (イ)自立心 (ウ)道徳性・規範意識の芽生え (エ)健康な心と体
② (ア)健康な心と体 (イ)協同性 (ウ)豊かな感性と表現 (エ)言葉による伝え合い
③ (ア)道徳性・規範意識の芽生え (イ)社会生活との関わり (ウ)言葉による伝え合い (エ)豊かな感性と表現
④ (ア)健康な心と体 (イ)協同性 (ウ)道徳性・規範意識の芽生え (エ)豊かな感性と表現
⑤ (ア)自然との関わり・生命尊重 (イ)自立心 (ウ)思考力の芽生え (エ)言葉による伝え合い
正答は④ですね。
ちなみに、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」に関して確認すると、幼稚園教育要領に以下の10項目が示されております。
(1) 健康な心と体、(2) 自立心、(3) 協同性、(4) 道徳性・規範意識の芽生え、(5) 社会生活との関わり、(6) 思考力の芽生え、(7) 自然との関わり・生命尊重、(8) 数量や図形,標識や文字などへの関心・感覚、(9) 言葉による伝え合い、(10) 豊かな感性と表現
ここで、この10項目の1つである「(10) 豊かな感性と表現」の幼稚園教育要領「解説」を確認すると、
「こうした幼児期の経験は、小学校の学習において感性を働かせ、表現することを楽しむ姿につながる。これらは、音楽や造形、身体等による表現の基礎となるだけでなく、自分の気持ちや考えを一番適切に表現する方法を選ぶなど、小学校以降の学習全般の素地になる。また、臆することなく自信をもって表現することは、教科等の学習だけではなく、小学校生活を意欲的に進める基盤ともなっていく。」といったことが示されております。
やはり、校種間の連携については、重要なんだなということがわかりますね。
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