東京アカデミー京都校
ブログ
皆さんこんにちは、東京アカデミー公務員試験担当です。
2024年は石川県能登半島で最大震度7の大地震が発生し、「令和6年能登半島地震」と命名されました。
昨年は関東大震災から100年を迎えましたが、今なお大きな震災に日本は悩まされています。日本では地震だけでなく様々な災害が多く起こっており、災害については試験でもよく取り上げられるテーマでもあります。
ここでは押さえておいてほしい日本の大災害についてまとめています。
まずは予想問題にチャレンジしてみよう!(解答は記事の最後に記載)
次の大災害に関する記述のうち、正しいものはどれか。
1 関東大震災では家屋の倒壊などによる圧死が一番多かった。
2 阪神淡路大震災をきっかけに、法令改正で初めて耐震基準が定められ、現在の建築基準法の基になった。
3 直下型地震とは、海のプレートと陸のプレートの境界で発生する地震のことを指す。
4 長期的に見て日本では1時間に50ミリ以上の「滝のように降る雨」が増加しており、線状降水帯による豪雨災害が発生している。
5 令和6年能登半島地震では津波が発生したが火災は発生しなかった。
1923年 関東大震災
死者・行方不明者は、東京・横浜を中心に10万5000人余り。死者の9割近くが「揺れに伴う火災」の犠牲者であることが特徴。約220万人が暮らす東京の市域の4割以上が焼け野原となった。
災害後世の中はどう変わった!? ↓
「復旧」ではなく「復興」を掲げ、発生後延焼防止に役立つ幅広い幹線道路や公園、揺れに強い橋などが計画(都市計画)に沿って建設されました。
1959年 伊勢湾台風
死者4,697名、行方不明者401名。
紀伊半島沿岸一帯と伊勢湾沿岸では高潮、強風、河川の氾濫により甚大な被害を受け、特に愛知県では、激しい暴風雨の下、高潮により短時間のうちに大規模な浸水が起こり、死者・行方不明者が3,300名以上に達する大きな被害となった。
1995年 阪神淡路大震災
死者・行方不明者は、約6400人。内陸で発生した、いわゆる直下型地震である。破壊した断層付近で非常に大きな揺れを生じ、神戸市を中心とした阪神地域および淡路島北部で甚大な被害を受けた。火災が比較的小規模であったこと等の理由により,地震直後の家屋の倒壊による窒息・圧死が死亡の大部分を占めた。鉄道や高速道路等の交通インフラが不通になるなど大きな被害を受けたことも特徴である。
災害後世の中はどう変わった!? ↓
災害対応の遅れが問題となりました。自衛隊の派遣、ボランティアの受け入れ体制、仮設住宅の整備の遅れなどがその代表で、その教訓を活かすため、災害対策基本法が改正されました。
2004年 新潟県中越地震
死者68人。典型的な直下型地震で、走行中の上越新幹線が脱線しました。地震による新幹線の脱線は、東海道新幹線が開通した1964年以来初めてでした。
2011年 東日本大震災
死者・行方不明者は約2万2000人で、戦後最悪の自然災害となりました。津波に巻き込まれたことによる溺死が主な死因となっている。
福島第一原発が大津波に襲われ、全電源を失った。運転中だった1~3号機でメルトダウン、1,3,4号機は水素爆発を起こし、大量の放射性物質が外に飛び散った。政府と東京電力は2041年~2051年を目途に廃炉作業を終える計画。また、放射性物質の濃度を下げた後の「処理水」を保管する場所が限界に近付いたため、2023年8月24日から海洋放出が開始。放出期間は30年程度になる見通しです。放出後、中国等の一部の国からは非難の声が上がり、国内の各地に嫌がらせの電話等が相次いでいる。
2016年 熊本地震
観測史上初めて震度7を2度(前震と本震)観測。熊本・大分両県で276人が死亡したが、その8割を震災関連死が占めた。
※震災関連死=家屋の倒壊等により下敷きになるなどの「直接死」ではなく、長引く避難生活で持病が悪化するなどして亡くなり、地方自治体が災害に起因する認めたケースを指す。
2018年 平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
死者224名、行方不明者8名。前線や台風第7号の影響により、日本付近に暖かく非常に湿った空気が供給され続け、西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な大雨となった。特に岡山県、広島県、愛媛県では、土砂崩れや河川の氾濫による浸水被害等、甚大な被害が発生した。
2024年 令和6年能登半島地震
1月1日16時10分頃、石川県能登半島で最大震度7の揺れを観測する地震が発生。この地震では多くの建物が倒壊し、断水して津波の危険がある中消火が遅れ、輪島市などでは大規模な火災も発生した。各地で観測された津波は地震の直後に発生し、珠洲市には約1分以内、七尾市には約2分以内と早い段階で到達。
・南海トラフ巨大地震や首都直下地震による被害が想定される大阪府や東京都は、地震で燃え広がりやすい危険な密集市街地の解消が最重要のテーマとなっている。木造住宅密集地域を中心に建て替えなどを促進する対策を強化している。
・今後必ず発生する巨大地震による津波被害を防潮堤だけで防ぐのは困難なため、「早期避難」へ向け2022年12月に後発地震注意情報の運用が始まった。
《予想問題の解答》
正解…4
1 × 関東大震災では「大正大震火災」と呼ばれるほど火災による犠牲者が多かった。倒壊による圧死が多かったのは阪神淡路大震災。
2 × 耐震基準が定められるきっかけとなったのは、関東大震災。レンガ造りや木造住宅が倒壊したため、震災後は鉄筋コンクリート造りが主流となった。
3 × 問題文は海溝型地震のもの。直下型地震は人の住む地域に発生し、震源地がその地域の真下にある地震のことを指す。地表近くの活断層による地震、太平洋プレートの内部破壊などが原因で発生する。
4 〇 線状降水帯は数時間にわたってほぼ同じ場所に大雨を降らせ続けるため、豪雨災害発生の危険度が急激に高まる。
5 × 津波だけでなく、火災も輪島市などで発生した。
まずは個別相談会にご参加ください。試験に関することや勉強方法等、疑問点を解消しましょう!
フリーコール ☎0120-220-731