東京アカデミー長崎校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー長崎校の教員採用試験対策担当の内田です。
2021年6月に公布された『障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法律』によって、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化され、2024年4月より施行されました。それにより、2024年夏教員採用試験にどのような影響があるのかについてまとめてみたいと思います。
2016年 4 月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)が施行されたことによって、
などが頻出となっています。
出題例 2023 長崎県
問1 次のA,Bの文は,人権に関する法律の条文である。( 1 ),( 2 )に当てはまる語句を後の①~⑥の中からそれぞれ 1 つずつ選び,番号で答えよ。
A 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律 第 3 条
国及び地方公共団体が行う人権教育及び人権啓発は,学校,地域,家庭,職域その他の様々な場を通じて,国民が,その発達段階に応じ,人権尊重の理念に対する理解を深め,これを体得することができるよう,多様な機会の提供,効果的な手法の採用,国民の( 1 )の尊重及び実施機関の中立性の確保を旨として行われなければならない。
B 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第 5 条
行政機関等及び事業者は,社会的障壁の除去の実施についての必要かつ( 2 )な配慮を的確に行うため,自ら設置する施設の構造の改善及び設備の整備,関係職員に対する研修その他の必要な環境の整備に努めなければならない。
① 合理的 ② 思想 ③ 自主性 ④ 良心 ⑤ 十分 ⑥ 総合的
正答( 1 )③ ( 2 )①
人物試験への対策においては次の3点をしっかり押さえた意見づくりが重要です。
そして、以下のような質問が予想されますので、上記3つのポイントを押さえ、実際に意見をまとめておきましょう。
質問1: 「合理的配慮について、具体的な授業での取り組みを教えてください。」
意図の詳細: この質問の目的は、合理的配慮の概念を理解し、実際の教育現場でどのように実践することをイメージしているかを示すことを求めます。面接官は、受験者が児童生徒、保護者等の多様なニーズに適切に対応できる能力を持っているかを評価します。
解答例: 私は過去に、視覚障害の生徒が授業に参加できるように、黒板の色使いやICTを活用した音声ファイルの提供などの対応を行いました。また、クラス全体の理解を深めるために、生徒たちと共に合理的配慮の必要性についてディスカッションを行いました。
質問2: 「生徒や保護者と、どのように合理的配慮についての理解を深めていきますか。」
意図の詳細:この質問の目的は、受験生が生徒や保護者とのコミュニケーションを通じて合理的配慮の重要性を認識し、それを実践するための能力を持っているかどうかを判断することです。面接官は、受験生がコミュニケーションを通じて生徒や保護者のニーズを適切に把握し、協力して合理的配慮を実現する能力を持っているかを確認します。
解答例:生徒や保護者との定期的な個別面談や会議を通じて、ニーズや要望を直接聞くことで、合理的配慮の必要性や意義を共有し、具体的な支援策を検討できると考えています。個別の配慮を行う中で、保護者との協力を通じて、生徒の学習環境を改善し、学習成果を向上させていきます。
上述以外でも押さえておきたいポイントとして、
などの視点から意見づくりが可能です。学校において障害のある児童生徒へのサポート体制の強化や教育の包括性の促進を自分事として捉え、すべての児童生徒が安心して学びぶことのできる環境づくりに取り組む姿勢を持っておきましょう。
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教員科 担当 内田