東京アカデミー大阪校
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こんにちは。東京アカデミー大阪校の教員採用試験担当です。
皆さんの読書は「デジタル派」ですか?それとも「紙派」ですか?
私は紙派です。(物理的な場所をとるという弊害はありますが…。)
紙をめくる感覚や、読めば読むほど手に馴染む感覚、汚れや傷も含めて「私の大切な一冊」になる、といった、感覚的な部分が多くあるのは事実ですが、それと同じぐらい「デジタルで長文は頭に入ってこない」という実感もあるのが理由です。
「デジタル教科書」というものが学校現場に普及し始めてから数年が経ちました。
今年度から、全ての小中学校を対象に本格導入が行われています。
個人的に、デジタル教科書の一番のメリットは、
教師が示している教科書のページや行、着目してほしいと促している図や言葉を児童生徒により確実&スムーズに伝えることができる
点だと感じています。
「○○ページを開けて」、「○○ページの△△行を見て」、「○○ページの表を見て」、「△△行の漢字の読み方は?」etc…
このような指示を口頭で出したとき、教室内の児童生徒には、行動に移るスピードと指示された対象を見つけるスピードに差が生じます。
すぐに動き、見つけられる/ページは開くことができたが、指示された言葉が見つからない/ノートを書くのに一生懸命で指示を聞けていない/指示を聞いていたが、再度言ってほしい/指示を勘違いして違うところを見ている…様々な児童生徒が見受けられます。
ですが、教師がデジタル教科書をスクリーンやテレビ画面に映しながら児童生徒に指示を出すことができれば、児童生徒が受けた指示を把握しやすくなります。
デジタル教科書は、示したい箇所の拡大はもちろん、諸々の書き込みを行うこともできるため、「ここからここまで線を引いて」といった指示も伝わりやすくなります。
さて、児童生徒側がデジタル教科書を使用する際にはどうでしょうか。
IT先進国のスウェーデンでは、2006年に学習用端末の「一人一台」配備が広まり、デジタル教材への移行が進みました。
しかし昨年2023年、学習への悪影響があるとして、「脱デジタル」という紙の教科書や手書きを重視する姿勢に切り替えました。
(「学習への悪影響」の具体例)
・児童生徒の集中力が続かない
・考えが深まらない
・長文の読み書きができない
・画面上の情報は記憶に残りにくい など
(「学習への悪影響」の具体的な結果)
・経済協力開発機構(OECD)による2022年の国際学習到達度調査(PISA)では、読解力/数学的応用力/化学的応用力の全てで、前回2018年調査から順位を下げた。
これらを踏まえて、端末を「効果的(=限定的)な場面」でのみ利用するようにしているようです。
次に求められるのは、「効果的な場面」の見極めになりそうです。
デジタル教科書の良い部分、紙の教科書の良い部分、双方を取り入れた授業を目指すことが求められそうです。
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