東京アカデミー青森校
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こんにちは。青森県・青森市等の公務員試験合格のための予備校=東京アカデミーの佐井です。
11月に入り、めっきり寒くなってきましたね。
9月から学習を始められた方は、基礎は年内に終わらせる方向で全体の半分程度の学習が進んでいるかを確認してください。
春先から学習を進めていらっしゃる方は、もう一度初めの方に学習した基礎部分を一度振り返ってみてくださいね。
さて、今回は、効率よく学習を進めていくためのコツをお知らせします。
公務員試験は教養試験、専門試験ともに20科目以上の出題範囲があり、まんべんなく学習すると時間が全く足りません。
また、一つの科目に没頭してしまうと対策をとれなけれなばらない科目にまで手が回らず、十分な対策をとれまいまま試験本番を迎えるということにもなりかねません。
しかし、勉強の仕方を工夫することで、効率よく学習を進めることができますので、参考にしてみてください。
まずは、教養政治と専門憲法の関連に注目してお知らせします。
<過去5年間(2019年~2023年)国家一般職・地方上級の出題一覧(5年間の合計出題数)>
※2024年度より国家公務員の基礎能力試験では、「自然・人文・社会(時事を含む) 13問」から、「自然・人文・社会に関する時事、情報6」に変更になりました。
上記の表は変更前の出題数となりますのでご注意ください。
ここで、国家公務員試験の時事問題対策について一つアドバイスします。
は単純に時事問題だけでなく、選択肢の中に知識の内容が問われるものもあるため、政治経済をやらずに時事だけやればよいということではありません。
時事問題のベースとなる基本知識もしっかり学習しましょう。
教養政治分野と憲法分野では、共通するテーマが多くあります。
教養政治、憲法それぞれを別な科目として学習するのではなく、それぞれの科目の出題の方向性を理解し、重複する重要テーマを軸にまとめて学習することで時間短縮と理解の深化につながります。
効率よく学習するために、重複するテーマを軸に教養政治の基礎知識の整理→判例理解につなげていくとよいでしょう。
●重複する主なテーマ:
・基本的人権の保障(表現の自由、思想・良心の自由、信教の自由、集会・結社の自由など)
・民主主義の基本原則(国民主権、議会制民主主義、選挙制度など)
・三権分立(立法、行政、司法の関係)
・憲法の基本原則(平和主義、国民主権、基本的人権の尊重)
・法の支配と立憲主義(憲法の役割、政府の権力制限)
●教養政治と憲法の出題の違い
教養政治では基本的な知識や幅広い知識が出題されます。
それに対し、憲法では法律に関する深い理解や判例に基づいた応用的な知識が問われるため、より具体的な法的論点や判例に関連する問題が出題されます。
よって、教養政治で基本的な知識を整理することで憲法分野の判例理解つなげられます。
実際にどのような違いがあるのか見てみましょう。
【例題】基本的人権 精神的自由権(表現の自由)より
教養試験(政治分野)
問.日本国憲法において、表現の自由は国民に対して保障されているが、検閲は公共の福祉のために認められている。
【解答×】 日本国憲法第21条は「表現の自由」を保障し、検閲を禁止している。検閲は憲法上許されていないため、公共の福祉のためであっても検閲は認められない。
専門試験(憲法分野)
問.「チャタレイ事件」では、わいせつ表現と表現の自由の関係が争点となり、最終的に表現の自由が優先される形でわいせつ表現も保障されることが認められた。
【解答×】「チャタレイ事件」では、わいせつな表現が問題とされ、最終的にはわいせつな表現は公共の福祉に反するものとして表現の自由の保護範囲外であるとされた。したがって、表現の自由が無制限に保障されるわけではない。
●共通テーマごとに学習を進める
上記例題のように、教養性と専門憲法では理解する深さが異なります。
例えば、「表現の自由」をテーマに、教養政治分野と憲法分野それぞれの過去問を一気に解くことで、違う観点からの出題形式や理解の深さを確認できます。
このように、テーマ別に問題を集めて演習することで、同じテーマが異なる文脈でどう出題されるかを把握できます。さらに時事問題を絡めた学習も効果的です。
現在、東京アカデミーでは、教室対面コース11月生、オンラインコース1月生を受付しております。
いずれのコースも「時事問題」だけでなく、関連した知識整理も踏まえて効率よく講義を行います。
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