東京アカデミー東京校
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みなさんこんにちは。チューターの後藤です。
教員採用試験まで残すところちょうど4カ月=120日と言ったところでしょうか。
先週、見通しを持って計画的に勉強を進めていただきたい、という旨のお話しをさせていただきましたが如何でしょう。
やり残し、苦手分野の克服をするのには時間が限られ始めましたので、ぜひ計画的に勉強を行ってください。
さて、本日は専門教科:社会科の勉強についてお話しさせていただきたく思います。
社会科の内容に絞られるため、他教科を受験される方にとってはあまり益のある話ではないかもしれません…申し訳ありません。
はじめに、私の経験と失敗についてお話しさせていただきたいと思います。
私は、大学受験を日本史で受けたのですが、世界史・地理・公民についてはほぼ中学校までしか学んだことがありませんでした。
皆さんのなかにも、実際に学校で教員から教わったことの無い教科領域があるかと思います。
私の場合も1からのスタートとなったので、まずは教科書を読みました。
その後ノートに教科書及び資料集を参考にして重要点を書き記し、それを常に携帯しながらいつでも確認ができるようにしていました。
学んだことのない科目については、一度ノートを自作し、要点を絞り確認することが大切であると思います。また、何度も資料集等を確認し、単語帳のテストはほぼ完璧にするのも効果的でした。
次に、失敗した点を紹介させていただきます。
中高の採用枠の試験を受けるということは、高校の学習内容だけではなく、中学の内容も出るのですが、私は中学でのみ学習する内容にあまり焦点を当てず、高校の内容ばかり勉強してしまいました…。
つまり、中学・高校で学習内容が大きく異なる地理について、日本の地誌(ほぼ中学のみで学習)を怠り、高校で学ぶ世界地誌ばかり勉強してしまいました。
共通問題では、日本の地誌や自然環境について問われることが非常に多いのです。そのため日本の気候や地誌学習は非常に重要です。
一方、地理以外の日本史・世界史・公民(○○権については学習必要)は中学で学習した内容を高校で深化するので、高校の内容を勉強すればよいと思います。
ですから、皆さんは高校で学習する現行の「B」及び中学地理を勉強してください。
さて、以上を踏まえて繰り返しの部分もありますが、勉強の流れを概括します。
東京都の社会科は共通問題+選択科目(例えば地理を選択したり、日本史を選択したりするもので、最も得意な科目を選択して解答する。難易度が高い。)で構成され、特に共通問題において最低基準点が地歴領域ごと(地理・歴史・公民)に設定されており、地歴or公民のどちらを選択しても、すべての科目領域に目を通さなくてはなりません。
ですから、全ての領域について、現行では「B」と名の付く範囲まで一度網羅する必要があるかと思います。
勉強の進め方としては、主に高等学校で扱われている検定教科書と、それに関連した高等学校で扱われる資料集をベースにし、とりわけ学んだことの無かった世界史と地理については、
① 教科書を読み、資料集・用語集で重要な箇所を確かめる ② ノートに歴史の流れやそれぞれの国の重要な地誌・地形などをまとめた自分なりの自作ノートを作る (重要語は赤ペンで書き、後に赤シートで振り返り暗記するようにした) ③ 自作ノートで赤シートを使い暗記確認 ④ 単語問題集で、勉強した範囲の単語を暗記できているか確認 ⑤ 問題集で最終確認 ⑥ 帰宅中の電車でスマホの単語テストアプリ(「学校ネット」の一問一答)で本日覚えた単元のテスト ⑦ 就寝前、自作ノートで最後の確認 |
という流れを繰り返しました💡
勉強のペースとしては、ひと科目につき一カ月ほど費やしました。
ただし、一科目だけやっていると忘れてしまうので、科目を重ねていました。勉強時間は一日8時間がベースとすると、専門科目に費やしたのは6.5時間程度で、残りは教職教養に使用しました。
時間が無いためノートを作ることが厳しいという方は、ノートの作成はせず、細かな知識の習得に励んでください。
例えば○○の変はどこで起きたのか地図上で理解できているか、首及び議員の解職には有権者の何分の1の署名が必要か、○○バンクではどの海流と海流がぶつかって主に何が漁獲されているのか等、基礎的な問いに対応できるようにしましょう。
ただし、昨今の東京都の問題は単なる知識を問うものではなく、知識を有機的に結び付けることができなければ正答までたどり着けない問題が頻出しています。
単なる暗記だけでなく、周辺事項も関連させて理解しましょう。
ただし、正確な知識の習得する必要もまたあるので、一問一答を中心に重要事項の確認を進めて欲しいと思います。
また、選択科目では共通よりも難しい問いが出題されますので、歴史的に動きのあった詳細な場所の確認や各国の地形・産業のなどをより細かく見ていく必要があります。
ではまた。