東京アカデミー立川教室
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こんにちは。公務員試験の予備校=東京アカデミー立川校の福島です。
4月1日に改正債権法(民法)が施行されました。今回の改正は非常に大きな改正です。巷で売られている公務員試験の予備校本の回収騒ぎがあったり、誤植の多さが問題になったり、受験生の皆さんも改正民法の学習に苦労されていると思います。
そんな中、民法学者の書いた民法の本で、注目すべき本が4月に出版されます。
まずは内田貴先生の「民法Ⅲ 債権法・担保物権法(第4版)」東京大学出版会です。
内田貴先生(東京大学名誉教授)の民法の教科書(全4冊)は、読者の理解に資する分かりやすい、かつ、高度な本として、改正前の民法を学習する者にとって必読の本でした。東京大学の民法の講義は、条文の順番とは異なる流れで授業が組まれており、民法のパンデクテン体系を崩した教科書として、出版当時は分かりやすい教科書として多くの方に読まれていました。今回の債権法改正でも主導的な役割を果たされており、内田先生の手による民法改正の本としては、9年前に出された「民法改正」(ちくま新書)ぐらいでしたので、内田先生の手による債権法改正の本が出ないのかとずっと待たれていました。
そんななか、出版社の東京大学出版会のサイトに、発売予告がされました!これは民法を教える者にとっては必読です!4月10日発売予定です。「民法Ⅱ 契約法」の出版も待たれるところです。
4月24日には、「改正民法のはなし」(東京大学出版会)も発売です。民法(債権法)改正の背景や全体像を解き明かすものだそうで、重要論点を、わかりやすく解説しているそうです。
あとは、佐久間毅「民法の基礎 総則(第5版)」(有斐閣)。第4版ですでに改正法に対応していたのですが、改正前の民法の説明に改正法を付加して説明していたので、読者は少し混乱したかもしれません。でも、内容はとても分かりやすく、高度な議論もされていて、とても丁寧な基本書です。改正法の内容も他の本で間違えて説明しているところも、佐久間先生はしっかりと説明されています。その改正法完全対応版が4月8日発売です。
そして、「ダットサン民法」(勁草書房)。親族法・相続法を解説した「Ⅲ」から改正法対応で発売されました!わたくしも即購入しました!我妻先生と有泉先生の著書を、お弟子さんの遠藤先生、川井先生が補訂してきましたが、川井先生が亡くなられた後、野村豊弘先生の手により改正法対応になりました。
総則・物権の「Ⅰ」も、債権の「Ⅱ」も今後、出版されるそうです(勁草書房さんのツイッター情報)。
と、公務員試験受験生には必要ないと思いますが、教える側の講師の先生方は、これらの本で講義内容をブラッシュアップするはずです!難解で量の多い民法を、効率よくマスターするには、民法を理解している講師、改正法に精通している講師から学ぶことが重要です!
東京アカデミー立川校には、民法を分かりやすく教える鴇田講師がおりますので、公務員試験を目指す受験生の皆さんは、ぜひ、東京アカデミー立川校の講座の受講をご検討ください!
公務員試験対策講座(大卒程度)