東京アカデミー難波教室
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「基礎看護学」は、正答率が比較的高く推移している。実習での経験が役立つ内容が多く出題されており、出題基準・小項目に沿った看護技術の問題が中心である。例年、解剖生理学の知識が必要となる問題(109回では午後問題40:腰髄損傷確認法)、正確な暗記を必要とする問題(午前問題36:良肢位)では点数が伸び悩む傾向がみられる。
「基礎看護学」では、出題基準の確認と数年間分の過去問題を丁寧に一通り解くことで、ある程度の得点は可能となる。また、出題基準に掲載されている項目の中で、実習で経験した事柄とそうでないものを把握してみよう。経験したものは記憶に残りやすいが、座学だけで終わってしまっているものは忘れやすい。あやふやになっているものは、一度しっかりと教科書や参考書で確認しておこう。
「成人看護学」は、総論から各論まで多数の出題基準・小項目から満遍なく出題される科目である。一般問題は、比較的解きやすい問題が並んだ108 回では約83%の正答率となったが、107 回、109 回ではやや下がり約70%となっている。得点が低くなるのは、他の科目同様、新規に出題された設問や、かなり以前に出題された問題を変化させた設問である(109 回では、午前問題42:砕石位での手術合併症、午前問題44:TAEの適応、午後問題49:気管支鏡への援助など)。
また、以前は一般問題で解釈型がみられていたが、ここ数年は少なくなっている。一方、状況設定問題は108 回、109 回で正答率が70%を下回っている。患者の状態をアセスメントするために必要な全身状態や検査データの把握を必要とする設問で得点が下がる傾向がある。
過去問題集を利用し、必ず総論から各論までの全領域を偏ることなく学習しよう。また、実習で経験する(した)関連検査の基準値をおさえていこう。「疾病の成り立ちと回復の促進」と重なる部分が多いので並行して学習すると良いだろう。なお「成人看護学」では、検査・処置への具体的な援助法、生活指導なども出題される。その部分も加味しておこう。