東京アカデミー大宮校
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こんにちは。
教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー大宮校の教員採用試験担当です。
本日も今年の東京都教養試験に関することを取り上げたいと思います。
今回取り上げるのは2020年東京都本試験問題NO.20「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(通知)」(文部科学省 令和元年10月)の問題です。
この『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』に関連した問題は、8/25のブログ(https://www.tokyo-ac.jp/blog/94817/)で取り上げました「教科用図書」に関する問題と同じく、2016年以来4年ぶりの出題となりました。この調査に関した出題は2015年、2016年と2年連続で出題されていたため、しっかりと過去問題に取り組んでいた方は、“そろそろ出題されるかも…”と狙っていたのではないでしょうか。
東京都では、このように数年ぶりの出題というケースが毎年のように見られるので、最近出題されていないからもう出ない!ではなく、最近出題されていないからこそ、次は出題されるのでは?と考えるようにしておくと良いでしょう。
さて、この『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』ですが、平成27年度までは『児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査』という名称だったのが、平成28年度から『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』と「不登校」という言葉が入れられ、「諸問題」が「諸課題」に改められました。
なお、平成28年といえば、7月と9月にそれぞれ不登校に関する重要な通知・報告が出された年です。つまり、平成28年(2016年)は、教育界において“不登校”がより一層重要なワードになった年といえるのかもしれません。(ちなみに、今年の東京都の問題20の答えも、不登校に関する選択肢が正解でした)
『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』については、このように“長期欠席(不登校等)”もキーワードになりますが、やはり“いじめ”について確認しておくことも欠かせません。特にいじめの認知件数については、その推移についても注目しましょう。(以下は過去5年間の推移です)
平成26年度 188,072件
平成27年度 225,132件(対前年+37,060件)
平成28年度 323,143件(対前年+98,011件)
平成29年度 414,378件(対前年+91,235件)
平成30年度 543,933件(対前年+129,555件)
平成28年度から前年増加数が急激に大きくなり、毎年10万件のペースで増えております。
それでは、平成28年度から急激にいじめの認知件数が増加した理由は何でしょうか?
その理由の一つに“各学校におけるいじめの積極的な認知”というものがあります。
このように、単純に数字のみを追うのではなく、その背景に何があるのかを理解することで、人物試験対策にもつながってきますので、筆記と人物の両面からの対策を行うことをおススメします。
最後に、例年『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』の調査結果は10月に公表(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/10/1422020.htm)されますので、来年の受験を考えている方は、今年10月に発表される調査結果を確認しなければいけませんが、確認すべきポイントは、おおよその件数と増減です。いじめ、長期欠席(不登校等)、暴力行為、出席停止の4項目については確認しておくようにしましょう。
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