看護学校受験対策講座
看護師になるには…その魅力とは?
看護師の3つの魅力
看護師の年収は400~650万円が相場です。一方で、一般的な年収は国税庁平成30年分民間給与実態統計調査よると、441万円[男性:545万円、女性:293万円]で、比較すると看護師の年収は高めと言えます。ただし、これは看護師の仕事内容と比べて高いというわけではありません。看護師の仕事は体力を必要とし、「人の命を預かる」重い責任を伴った肉体的にも精神的にもハードな仕事です。とは言え、看護師の82%が正規雇用として就業(平成30年衛生行政報告より)しており、各種手当などの福利厚生が充実している勤務先も多いことから非常に魅力的です。
また、男性にとっては生涯年収を考えた場合、必ずしも給料がよいとは言えませんが、近年、男性看護師は看護師全体の増加ペースを上回る勢いで増えています。医療内容の著しい多様化に伴い、一般病院の内科や外科、集中治療室、救急救命センター、リハビリテーションを含めた社会復帰施設、介護老人保健施設などにも活躍の場が広がっており、安定した職業であるといえます。
日本における女性の労働力率(15 歳以上人口に占める労働力人口[就業者+完全失業者]の割合)は、結婚・出産期に当たる年代に一旦低下し、育児が落ち着いた時期に再び上昇するという、いわゆるM字カーブを描くことが知られています 。その一方で女性看護師就業数を年齢階層別に見ると、25歳~54歳の間では年齢構成に大きな隔たりがないことわかります。これは、この年齢層における看護師が仕事を続けていることを示しており、看護師は、長く働くことができる職業であることがわかります。
それではなぜ長く働くことができるのでしょうか?その要因は大きく分けて2つあると考えられます。
働く側だけでなく雇用する側も「看護師に長く働いてほしい」と考えていることから、病院は一般企業よりも福利厚生がよいとされています。特に子育て支援には力を入れており、「短時間正職員制度」をはじめとする勤務時間の長さや時間帯を選べる多様な働き方、育児・介護休暇の充実、病院内の保育所設置など様々な支援策を導入する病院が増えています。
一般的に「看護師=病院勤務」というイメージがありますが、病院以外にも働くことのできる場所が多くあります。看護系学校卒業後は「様々な経験を積むためにまずは高度医療を提供する総合病院に就職」、結婚・出産を機に「クリニックや訪問看護への就業」「総合病院での時短勤務や外来勤務」に変更、子育てが落ち着いたら「ケアマネジャーとして独立開業」を目指す、など自身のライフスタイルの変化に応じて働く場を変えていくことができます。
”非日常である病院において、家族以外に患者様へ心身ともに寄り添うことができるのは看護師しかいません。”
”患者様の治療がスムーズに行われるかが、自分の接し方や看護次第で変わるので、その役割は大きいと言えます。”
”自分の努力が実り、それが患者様に伝わり、可能な限り「回復」できる結果となることが、やりがいだと思っています。”
”他の医療スタッフとの連携によって、目的と情報を共有し、患者様に良い結果につなげることにやりがいを感じます。”
「人の役に立ちたいから看護師になりたい」という言葉はよく聞かれます。もちろん、まっとうな仕事であれば誰かの役に立っているわけですが、看護師は直接患者と接し、医療の知識と技術をもって身体的にも精神的にも常に支えとなる中身の濃さに「人の役に立っている」ことを強く実感します。また、他の医療職種と比べて、看護師は診察・治療等に関連する業務から患者の療養生活の支援に至るまで幅広い業務を担い得ることから、いわば「チーム医療のキーパーソン」として医療現場から寄せられる期待や役割は大きいと言えます。
さらに、一般的に企業では利潤追求が最大の目標となりますが、看護師は自分の看護で患者に良い結果をもたらすことが使命となります。その1対1の関係からやりがいを感じやすい職業と言えます。