各問題の 正 答 ? をタップ/マウスオーバーすると正答が表示されます。
1 疾病や障害に対する二次予防はどれか。
2 日本における平成28年(2016年)の部位別にみた悪性新生物の死亡数で、男性で最も多い部位はどれか。
3 セリエ, H.が提唱した理論はどれか。
4 介護保険制度における保険者はどれか。
5 呼びかけに反応のない患者に対し、医療従事者が行う一次救命処置〈BLS〉で最も優先するのはどれか。
6 業務に従事する看護師は、( )年ごとに保健師助産師看護師法に定める届出をしなければならない。
( )に入る数字はどれか。
7 胎児循環で酸素を最も多く含む血液が流れているのはどれか。
8 母乳中に含まれている免疫グロブリンで最も多いのはどれか。
9 思春期にある人が親密な関係を求める対象はどれか。
10 平成28年(2016年)の国民健康・栄養調査の結果で、該当年代の男性における肥満者(BMI≧25.0)の割合が最も高い年代はどれか。
11 平成18年(2006年)の介護保険法改正で、地域住民の保健医療の向上および福祉の増進を支援することを目的として市町村に設置されたのはどれか。
12 胆汁の作用はどれか。
13 チアノーゼで増加しているのはどれか。
14 鮮紅色の下血が見られた時の出血部位で正しいのはどれか。
15 感染症の潜伏期間で最も長いのはどれか。
16 骨髄抑制が出現するのはどれか。
17 心音の聴取でⅠ音がⅡ音より大きく聴取されるのはどれか。
ただし、●は聴取部位を示す。
18 成人において胃食道逆流を防ぐために食後30分から1時間程度とるとよい体位はどれか。
19 動作を安定させるために行うのはどれか。
20 一般的な病室における冬季の湿度で適切なのはどれか。
21 黄色のバイオハザードマークが表示された感染性廃棄物の廃棄容器に入れるのはどれか。
22 成人の採血検査で最も用いられるのはどれか。
23 感染を伴わない創傷の治癒を促進させる方法で適切なのはどれか。
24 臓器の移植に関する法律における脳死の判定基準で正しいのはどれか。
25 副腎皮質ステロイドの作用はどれか。
26 三叉神経を求心路として起こるのはどれか。
27 人工弁置換術の術後合併症で早期離床による予防効果が高いのはどれか。
28 成人の鼠径ヘルニアで正しいのはどれか。
29 Aさん(45歳、男性)は、10年ぶりに会った友人から顔貌の変化を指摘された。
顔貌変化を図に示す。
Aさんの顔貌変化を引き起こしたホルモンはどれか。
30 低血糖時の症状はどれか。
31 手の写真(別冊No.1)を別に示す。
写真の斜線部分で、正中神経の圧迫によって知覚異常を生じる部位を示しているのはどれか。
32 疫学的因果関係があると判断できるのはどれか。
33 平成27年(2015年)の日本の結核対策で増加が問題とされているのはどれか。
34 トータル・ヘルスプロモーション・プラン〈THP〉で実施されるのはどれか。
35 健康寿命の説明で適切なのはどれか。
36 指鼻指試験で評価する項目はどれか。
37 静脈血採血時に使用する器具の取り扱いで適切なのはどれか。
38 便秘を訴えている患者の打診のアセスメント項目で適切なのはどれか。
39 夜間の睡眠を促す方法で適切なのはどれか。
40 歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。
41 右中葉領域で粗い断続性副雑音(水泡音)が聴取された場合の体位ドレナージの体位を図に示す。
適切なのはどれか。
42 20℃から24℃で保存するのはどれか。
43 穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。
44 作業と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
45 救急外来を受診した成人患者で、治療の緊急度が最も高いのはどれか。
46 がん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」の業務はどれか。
47 胸腔ドレーン挿入中の患者の看護で適切なのはどれか。
48 慢性心不全患者の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。
49 Crohn〈クローン〉病の患者の食事指導で適切なのはどれか。
50 高カリウム血症の患者でみられるのはどれか。
51 開頭術を受けた患者の看護で適切なのはどれか。
52 Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石による疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。
Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。
53 高齢者に対する生活史の聴き方で適切なのはどれか。
54 平成28年(2016年)の国民生活基礎調査における高齢者世帯の所得構造を図に示す。
Aはどれか。
55 Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。
検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。
56 軽度の老人性難聴の特徴はどれか。
57 Aさん(90歳、男性)は、脳梗塞による軽度の左半身麻痺がある。要介護2。最近、娘(65歳)とその家族と同居を始めた。Aさんの受診に付き添ってきた娘が看護師に「同居を始めてから疲れます」と話した。
この時の娘に対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。
58 Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症と診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A−1である。
Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。
59 乳幼児健康診査を規定しているのはどれか。
60 小児の呼吸法が、腹式呼吸から成人と同じ胸式呼吸に変化する時期はどれか。
61 新生児の養育者に対する看護師の指導で正しいのはどれか。
62 先天異常で正しいのはどれか。
63 平成16年(2004年)に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行され、戸籍上の性別を変更することが可能になった。
その変更の条件で正しいのはどれか。
64 日本における母の年齢階級別出生率の推移を図に示す。
図の矢印で示してある年齢階級はどれか。
65 女性を中心としたケア〈Women centered care〉の概念で適切なのはどれか。
66 入院患者のせん妄に対する予防的介入で適切なのはどれか。
67 注意欠如・多動性障害〈ADHD〉の症状はどれか。
68 精神医療審査会で審査を行うのはどれか。
69 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律で、平成25年(2013年)に改正された内容はどれか。
70 平成28年(2016年)の国民生活基礎調査において、要介護者等のいる世帯に同居している主な介護者全数の特徴で正しいのはどれか。
71 Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配食サービスを利用している。
現時点でのAさんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。
72 Aさん(77歳、男性)は、脳梗塞による左片麻痺があり、右膝の痛みにより立位が困難である。端坐位で殿部をわずかに持ち上げることはできる。妻(77 歳)は小柄で、体格差のある夫の移乗の介助に負担を感じている。
Aさんのベッドから車椅子への移乗の際、妻の介護負担を軽減する福祉用具で適切なのはどれか。
73 Aさん(82歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1。日中は車椅子に座っていることが多い。Aさんの仙骨部に発赤があるのを発見したため、訪問看護師は妻にAさんへの介護方法を指導することにした。
妻に指導する内容で正しいのはどれか。
74 地域包括ケアシステムにおける支援のあり方で、「互助」を示すのはどれか。
75 医療提供の理念、病院・診療所等の医療を提供する場所、その管理のあり方を定めたのはどれか。
76 看護師Aが患者Bの点滴ボトルに薬剤を注入しているとき、新人看護師から患者Cについて相談を受けた。看護師Aが作業を中断し新人看護師に対応した後、患者Bの点滴ボトルに患者Cの名前を記入するというヒヤリハットが発生した。
この病棟の看護師長が行う再発防止策で適切なのはどれか。
77 日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。
78 災害に関する記述で正しいのはどれか。
79 血漿の電解質組成を陽イオンと陰イオンに分けたグラフを示す。
矢印で示すのはどれか。
80 血液中のカルシウムイオン濃度が低下した際に、ホルモン分泌量が増加するのはどれか。
81 ネグレクトを受けている児の一時保護を決定するのはどれか。
82 新生児の殿部の写真(別冊No.2)を別に示す。
考えられるのはどれか。
83 排便反射の反射弓を構成するのはどれか。2つ選べ。
84 アセチルコリンで収縮するのはどれか。2つ選べ。
85 内臓の痛みを引き起こすのはどれか。2つ選べ。
86 心電図検査における肢誘導はどれか。2つ選べ。
87 日本の公的医療保険制度に含まれるのはどれか。2つ選べ。
88 糖尿病末梢神経障害による感覚障害のある患者へのフットケア指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
89 出生直後の正常新生児に当てはまる特徴はどれか。2つ選べ。
90 身長170cm、体重70kgの成人の体格指数〈BMI〉を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
解答:①②
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(20歳、男性、大学生)は、炎天下で長時間サッカーをしていたところ転倒し、左膝と左側腹部を強打した。「左膝がカクッと折れて力が入らない。左腹部が痛い」ことを主訴に救急外来を受診した。
受診時のバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数14/分、脈拍98/分、血圧102/58mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%。血液検査の結果、赤血球550万/μL、Hb 16.0g/dL、Ht 55%、白血球8,900/μL、CRP 0.3mg/dLであった。尿検査は尿潜血(-)、尿比重1.025、濃縮尿であった。胸部・腹部・下肢のエックス線写真に異常なし。胸腹部CTでは脾臓損傷を否定できなかった。このため、左半月板損傷と外傷性脾臓損傷を疑い入院となった。
91 Aさんの状態をアセスメントするために、救急外来受診時に優先して観察すべき項目はどれか。
92 入院後3日、腹部CTの再検査で脾臓損傷は否定された。また、左膝のMRI検査では、左半月板損傷と確定診断され、自宅療養することとなった。退院準備中のAさんから「ベッドから立ち上がろうとしたら、左膝が曲がったままで伸びない。痛みはそれほどでもないです」と訴えがあった。
この時、医師への連絡と同時に看護師が実施することで適切なのはどれか。
93 医師による診察の結果、退院は中止になり、入院後5日に膝関節鏡を用いた手術を受けた。手術後1週の診察で退院が決まり、医師から「取り外し可能なギプスを装着し、次の受診まで松葉杖を使い左足には負荷をかけないで生活をしてください」と説明された。
看護師がAさんに行う退院指導で、正しいのはどれか。
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(37歳、女性、会社員)は、夫(38歳)と2人暮らし。身長155 cm、体重57kg。Aさんは、入浴中に右胸のしこりに気づき、病院を受診した。乳房超音波検査で右乳房外側下部に、直径約3cm の腫瘤が認められた。医師から乳癌の可能性が高いと説明され、検査を受けたところ、右乳癌と診断された。
94 確定診断のため、Aさんに行われた検査はどれか。
95 Aさんは、乳房温存療法を希望したが、腫瘤が大きいため手術前に化学療法を受けることになった。術前化学療法としてEC療法(エピルビシン、シクロホスファミド)を3週ごとに、4サイクル受ける予定である。
Aさんに起こりやすい障害はどれか。
96 Aさんは、職場の上司と相談し、仕事を継続しながら化学療法を受けることになった。2サイクル目の治療のため、化学療法センターに来院した。Aさんは「1 回目の治療のあと、数日間身体がだるくて食欲もなく、体重が1キロ減りました。仕事も休みました」と看護師に話した。
身体所見:体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍70/分、血圧120/74mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%。
検査所見:赤血球400万/μL、Hb 12.5g/dL、Ht 37%、白血球2,300/μL(好中球55%、単球5%、好酸球4%、好塩基球1%、リンパ球35%)、血小板18万/μL、総蛋白7.0g/dL、アルブミン4.5g/dL、尿素窒素13mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、CRP 0.3mg/dL。
2サイクル目の化学療法を受けたAさんに行ってもらうセルフモニタリングで最も重要なのはどれか。
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1cが8.5% のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。
97 Aさんに自己注射を導入できるかを判断するための情報で最も重要なのはどれか。
98 Aさんは、医師から自己注射について説明された。Aさんは医師に質問はないと答えたが、考え込んでいたため、看護師はAさんに心配なことがあるか質問した。Aさんは「10年間、食事療法をがんばってきたのに、注射になるのですね。今後どうしたら良いかわからなくなりました」と話した。
この時の看護師の言葉かけで適切なのはどれか。
99 朝食前の自己注射によって、Aさんの血糖値は安定していた。6年後、Aさんはサービス付き高齢者向け住宅に転居した。転居後の外来受診時、Aさんは外来看護師に「施設の食堂で食事をしている。食堂に行く前は化粧で忙しいが、毎日楽しい。間食はしていない」と話す。転居後2か月のHbA1c値が上昇していたため、外来看護師がAさんに質問すると「引っ越してから、注射を忘れることがあった」と話した。Aさんの自己注射の手技に問題はなく、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉は29点だった。Aさんの娘に確認すると、Aさんの自室の冷蔵庫に、未使用のインスリンが余っていることが分かった。
外来の看護師からAさんと娘への助言で最も適切なのはどれか。
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
Aさん(89歳、女性)は、息子夫婦と3人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準A–2。腹部膨満感とふらつきを自覚したため受診したところ、原発不明の癌による多臓器への転移と腹水貯留が認められ、入院した。入院時に、医師からAさんと家族に、回復の見込みが低いことが伝えられた。看護師に、Aさんは「もう十分長生きできましたから、自然に最期を迎えたいです」と話した。
身体所見:身長148cm、体重43kg、腹囲80cm。体温36.8℃、血圧128/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%。意識レベル清明。
検査所見:Hb 6.9g/dL、総蛋白4.5g/dL、アルブミン2.9g/dL、AST〈GOT〉45IU/L〈U/L〉、ALT〈GPT〉60IU/L〈U/L〉、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L。
100 Aさんは全身の衰弱がみられるものの、Aさんの希望で病室のトイレには歩いて行くことになった。
看護師は、Aさんは転倒するリスクが高いと判断した。
Aさんの転倒要因はどれか。2つ選べ。
101 Aさんは昼間も寝ていることが多くなった。Aさんは「食事はいらないけど冷たいものはほしい」と言い、看護師が準備した氷を少量食べることがある。維持輸液を行っている。医師から家族にAさんの臨終が近いとの説明があった。家族は看護師に「食事をとらないと体力がなくなってしまう。苦痛なく最期を迎えさせてあげたいけれど、少しでも長く生きていてほしい」と言っている。
家族に対する看護師の説明で最も適切なのはどれか。
102 1週後、Aさんは反応がなくなり、尿量の減少、血圧の低下、下顎呼吸、チアノーゼがみられるようになり、家族が病室に集まった。「最期に何かしてあげたいけれど、何ができるのかわかりません」と看護師に話した。
家族に対する看護師の対応で最も優先順位が高いのはどれか。
次の文を読み103~105の問いに答えよ。
Aちゃん(1歳6か月、男児)は、5日前から発熱し、自宅近くのかかりつけ医に通院していたが解熱せず、昨日から眼球結膜の充血、口唇の発赤と亀裂が出現したため入院した。診察では、体幹の発疹と手足の浮腫もあり、川崎病および脱水症と診断された。Aちゃんに対し、点滴静脈内注射による脱水症の治療が開始され、左手掌から前腕までシーネで固定された。Aちゃんは機嫌が悪く、両手をバタバタと上下に動かしながら泣いている。左手背の留置針刺入部には、腫脹や発赤はない。
103 Aちゃんに対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。
104 Aちゃんの血液検査の結果は、白血球15,000/μL、血小板45万/μL、CRP4.8mg/dLであり、心臓超音波検査に異常はなかった。γ−グロブリン製剤の点滴静脈内注射が開始された。10分後にAちゃんは腹部をかきはじめ、全身にかゆみを伴う膨隆疹と喘鳴、口唇のチアノーゼが出現した。
Aちゃんの状態として最も考えられるのはどれか。
105 Aちゃんの心臓超音波検査結果では、冠状動脈瘤の所見はなかった。Aちゃんは、全身状態が安定したため退院することになった。
看護師からAちゃんの家族への退院指導で適切なのはどれか。
次の文を読み106~108の問いに答えよ。
Aさん(34歳、初産婦)は、夫(37歳、会社員)と2人暮らし。事務の仕事をしている。身長157cm、非妊時体重54kg。妊娠24週4日の妊婦健康診査時の体重58kgで4週前から1.5kg増加している。血圧128/88mmHg。尿蛋白(±)、尿糖(-)。浮腫(±)。Hb 10g/dL、Ht 30%。子宮底長22.5cm、腹囲84cm。胎児推定体重700g。非妊時より白色の腟分泌物は多いが、掻痒感はない。
106 Aさんの妊婦健康診査時のアセスメントで適切なのはどれか。
107 妊婦健康診査後、Aさんは看護師に「毎朝30分、電車内で立ち続けているので職場までの通勤がとても疲れます」と話した。看護師はAさんに、就労する妊娠中の女性に関する制度について説明した。
Aさんがこの時点で取得できるのはどれか。
108 Aさんは夫に付き添われ、妊娠35週4日に妊婦健康診査を受けた。体重62kg、血圧126/76mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。浮腫(±)。子宮底長30cm、腹囲88cm。Aさんは看護師に「膝の裏の血管が膨らんで、青く浮き出てきました。夕方になると足がだるくなり、夕食の準備のため立っているとつらくなります」と言う。
Aさんへの指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
次の文を読み109~111の問いに答えよ。
Aさん(30歳、初産婦、会社員)は、夫と2人暮らし。妊娠38週6日で3,200gの児を正常分娩した。分娩後から母児同室を開始しており、母乳育児を希望している。
109 産褥2日。乳房の緊満はなく、熱感がある。初乳から移行乳へと変化している。Aさんの児の抱き方はぎこちなく、乳頭をくわえさせるのに時間がかかっている。産褥1日から2日にかけた24 時間で、14回の直接授乳をしている。児の体重は3,060gで、体重減少率は4.4%、排尿は3回/日、排便は2回/日である。Aさんは「あまり母乳が出ていないようですが、人工乳を足した方がよいですか」と看護師に相談した。
この時、看護師がアセスメントする項目で最も重要なのはどれか。
110 産褥3日。Aさんの子宮底は臍下3横指、硬度は硬い。悪露は血性少量であった。乳房は左右とも全体的に硬く触れ、熱感と発赤があり痛みを訴えている。乳汁分泌状態は、乳管口は開口数左右5本ずつ、移行乳の分泌を認める。Aさんのバイタルサインは体温37.9℃、脈拍72/分、血圧108 /60mmHgであった。
Aさんの状態として最も考えられるのはどれか。
111 産褥4日。Aさんは乳頭を児にうまくくわえさせられず「上手におっぱいがあげられない。退院してからも続けていけるか心配です」と言う。Aさんの乳房からは移行乳の分泌がみられる。児の体重は3,040g、排尿は5回/日、排便は4回/日である。
Aさんへの授乳時のアドバイスとして、適切なのはどれか。2つ選べ。
次の文を読み112~114の問いに答えよ。
Aさん(37歳、女性、会社員)は、1人暮らし。11月に経理部へ異動となった。新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。異動から3週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から2か月後、精神科クリニックを受診し、パニック障害と診断された。主治医からは、短時間型の睡眠薬と選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉が処方された。また、職場の協力を得て仕事量の調整をしてもらうことになった。受診から5日後、Aさんから「昨日の朝から気分が悪くなり、下痢をするようになった」と電話があった。
112 受診後のAさんの状況に対する看護師のアセスメントで適切なのはどれか。
113 受診から1か月後、Aさんは11階の職場に向かう途中、エレベーターの中でパニック発作を再び起こした。その時は、息が止まってしまうように感じた。それ以来、エレベーターを見ると、また同じよう
になってしまうかもしれないと思うようになり、怖くて乗れなくなり、仕事にも支障が出るようになっ
た。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
114 Aさんのパニック発作は消失し、不眠も改善したため、睡眠薬の処方は終了となった。Aさんは「もともと手足が冷えて寝つきが悪かったから、睡眠薬がなくなることが少し心配です。自分で工夫できることはあるでしょうか」と看護師に尋ねてきた。看護師が以前の睡眠状況を尋ねると、睡眠時間は23時から6時までの7時間であったこと、手足が冷えて眠れない時は熱いシャワーを浴びてから布団に入っていたことを話した。
Aさんの睡眠へのセルフケアに対する看護師の指導で適切なのはどれか。
次の文を読み115~117の問いに答えよ。
Aさん(75歳、女性)は、夫とは3年前に死別し、1人暮らし。喫煙歴があり、5年前に慢性閉塞性肺疾患と診断された。長女は隣県に住んでおり、時々様子を見に来ている。Aさんは受診を継続しながら、ほぼ自立して生活していた。今回、咳・痰の症状に加え呼吸困難が増強したため入院となった。入院後は酸素療法(鼻カニューレ:2L/分)と薬物療法を受け、症状が改善し、在宅酸素療法を導入し退院することになった。Aさんは初めて要介護認定を受けたところ、要支援2であった。
115 病棟看護師がAさんに行う在宅酸素療法に関する指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
116 退院後の生活での問題点の確認のため、カンファレンスを開催することになった。Aさんは、自宅での療養を強く希望しており、2L/分の酸素投与下で呼吸状態や日常生活動作〈ADL〉については入院前
と同程度まで回復してきているが、まだ退院後の買い物や洗濯などは負荷が強く、支援が必要と判断され
た。また、Aさんは、呼吸困難の再発について不安を訴えている。
カンファレンスの検討内容で優先度が高いのはどれか。
117 Aさんの退院後、訪問介護員は日常生活の支援のために週1回、訪問看護師は健康状態の確認と在宅酸素療法等について必要な指導を行うため月2回訪問することとなった。退院後2週。訪問看護師が訪問すると、Aさんは時々、食後に軽い呼吸困難が生じると訴えた。
この時の訪問看護師の指導で適切なのはどれか。
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
Aさん(81歳、女性)は、1人暮らし。7年前から糖尿病、高血圧症、便秘症で病院の内科に定期的に通院しており、近所に住む長女が時々様子を見に来ていた。本日、長女がAさん宅を訪ねたところ、Aさんは床に倒れて起き上がれなくなっていた。受診の結果、胸椎と腰椎の圧迫骨折で病院に入院した。入院時、Aさんは病棟看護師に「朝食は食べていません。朝の薬を飲んだと思うが、はっきり覚えてません。家に帰ればわかります」と話した。病棟看護師が体のことで心配なことはあるかを問うと「この半年で体重が2kg減りました。最近は疲れやすく歩くのもゆっくりで、握力も弱くなり荷物を持つのがつらいです。このまま寝たきりになるのではないかと不安です」と話した。内科のカルテには1か月前の計測で身長150cm、体重41kg と記載されていた。入院時のバイタルサインは、体温36.6℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧144/88mmHg。血糖値114mg/dLで、軽度の皮膚湿潤があった。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは29点であった。
118 入院時のアセスメントで適切なのはどれか。
119 入院後、Aさんに活性型ビタミンD製剤と鎮痛薬、胃薬が追加で処方された。追加された薬の説明は薬剤師から受けていたが、Aさんは病棟看護師に「薬は飲みたくない」と訴えた。
Aさんの訴えに対して病棟看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
120 Aさんは、入院中に要介護1と認定された。退院後は週2回の家事援助サービスを利用した。退院3か月後、Aさんは長女と病院の整形外科外来を受診した。長女は診察を待つ間、外来看護師に「母は最近、ご飯を食べたのに食べていない、と近所の人に言うので困っている。薬の飲み忘れも目立ってきた。どうしたらよいか」と話した。
外来看護師が長女に説明する内容で適切なのはどれか。
1 日本における平成28年(2016年)の総人口に占める老年人口の割合で最も近いのはどれか。
2 平成28年(2016年)の国民生活基礎調査における通院者率が男女ともに最も高いのはどれか。
3 労働安全衛生法に規定されているのはどれか。
4 看護師が行う患者のアドボカシーで最も適切なのはどれか。
5 看護師の免許の取消しを規定するのはどれか。
6 マズロー,A.H.の基本的欲求の階層で、食事・排泄・睡眠の欲求はどれか。
7 生後4か月の乳児の発達を評価するのはどれか。
8 エリクソン,E.H.の乳児期の心理・社会的発達段階で正しいのはどれか。
9 成人の体重に占める体液の割合で最も高いのはどれか。
10 要介護者に対し、看護・医学的管理の下で必要な医療や日常生活上の世話を行うのはどれか。
11 運動性言語中枢はどれか。
12 ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉のⅢ(3桁)で表現される意識レベルはどれか。
13 最も緊急性の高い不整脈はどれか。
14 浮腫の原因となるのはどれか。
15 狭心症発作時に舌下投与するのはどれか。
16 緑内障患者への投与が禁忌なのはどれか。
17 看護師が行う看護過程で適切なのはどれか。
18 成人のグリセリン浣腸で肛門に挿入するチューブの深さはどれか。
19 右前腕に持続点滴をしている患者の寝衣交換で適切なのはどれか。
20 転倒・転落の危険性が高い成人の入院患者に看護師が行う対応で正しいのはどれか。
21 中心静脈から投与しなければならないのはどれか。
22 赤色のトリアージタグが意味するのはどれか。
23 温罨法の作用で正しいのはどれか。
24 体温調節中枢があるのはどれか。
25 腎機能を示す血液検査項目はどれか。
26 嗅覚の一次中枢はどれか。
27 標的細胞の細胞膜に受容体があるのはどれか。
28 開心術後の心タンポナーデで正しいのはどれか。
29 介護保険の第1号被保険者で正しいのはどれか。
30 発達障害者支援法で発達障害と定義されているのはどれか。
31 自殺対策基本法で都道府県に義務付けられているのはどれか。
32 ハヴィガースト, R.J.の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。
33 風疹の疑いがある入院患者の隔離予防策で適切なのはどれか。
34 死後の処置で適切なのはどれか。
35 嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。
36 入浴時に全身の血液循環を促進する作用はどれか。
37 1回換気量に関係なく吸入酸素濃度を調節できる器具はどれか。
38 成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。
39 永久的止血法に含まれるのはどれか。
40 成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。
41 Aさん(48歳、男性)は、仕事中に生じた胸部と右肩の違和感を主訴に来院した。バイタルサインは安定しているが、スタンフォード分類B型の急性大動脈解離と診断され、医師から手術を勧められた。
治療の選択で迷っている様子のAさんへの対応で適切なのはどれか。
42 Aさん(64歳、男性)は、2年前に前立腺癌と診断され、内分泌療法を受けていた。1か月前から体動時に強い痛みが腰部に生じるようになり、外来を受診したところ腰椎転移と診断された。
Aさんに生じている痛みで最も考えられるのはどれか。
43 成人患者の気管支喘息の治療で正しいのはどれか。
44 経皮的腎生検を受ける患者への説明で適切なのはどれか。
45 糖質コルチコイドの分泌が長期に過剰となった状態の身体所見で正しいのはどれか。
46 慢性副鼻腔炎の手術を受けた患者に対する説明で適切なのはどれか。
47 サクセスフルエイジングの説明で適切なのはどれか。
48 判断能力が不十分な認知症高齢者の権利擁護を目的とするのはどれか。
49 Aさん(76歳、女性)は、ステージ2の慢性腎臓病と診断された。身長146cm、体重50kg。日常生活は自立し、毎日家事をしている。週2回、ビールをグラス1杯程度飲んでいる。
Aさんへの生活指導の内容で優先されるのはどれか。
50 認知症高齢者との対話で適切なのはどれか。
51 介護保険制度における地域密着型サービスはどれか。
52 平成27年(2015年)の人口動態調査で、5~9歳の死因における不慮の事故の原因で最も多いのはどれか。
53 小児慢性特定疾病対策における医療費助成で正しいのはどれか。
54 乳幼児の正常な言語発達で正しいのはどれか。
55 離乳の開始で正しいのはどれか。
56 障害のレベルを運動機能と知能指数で区分するのはどれか。
57 人間の性の意義と特質の組合せで適切なのはどれか。
58 出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。
59 新生児聴覚スクリーニング検査で正しいのはどれか。
60 リエゾン精神看護の活動はどれか。
61 知的障害〈精神遅滞〉の原因となる疾患はどれか。
62 Aさん(24歳、男性)は、昼間の過剰な眠気を主訴に来院した。半年前に居眠り運転で交通事故を起こした。入眠時の幻視や睡眠と覚醒の移行期に体を動かせなくなることがある。また、笑ったり、怒ったりしたときに脱力してしまうこともある。
最も考えられる疾患はどれか。
63 現在の日本の精神医療で正しいのはどれか。
64 Aさん(60歳、女性)は、統合失調症で10年間入院していた。来月退院予定となったため、Aさん、医師、看護師でチームを作り、退院支援計画を立てることになった。Aさんは「両親も亡くなってしまい、これからの生活費や住む場所がとても心配だ」と訴えてきた。
退院支援を進めるにあたり、チームに加わるメンバーで最も適切なのはどれか。
65 訪問看護制度で正しいのはどれか。
66 Aさん(85歳、女性)は、1人暮らし。日常生活は自立しており、健康のために毎日20~30分のウォーキングをしている。夜間は、廊下を歩いて1、2回トイレに行く。
Aさんの現時点での家屋環境の整備で最も優先されるのはどれか。
67 Aさん(52歳、男性、独身)は、銀行員。切除不能の大腸癌と診断され、外来で抗癌薬の点滴静脈内注射を受けることになった。Aさんは「治療を受けながら仕事を続けたいのですが、どうすれば良いか教えてください」と外来看護師に相談した。
外来看護師が行うAさんへの助言で最も適切なのはどれか。
68 家族からネグレクトを受けている高齢者について、地域包括支援センターに通報があった。
この通報を受けた地域包括支援センターが行う業務はどれか。
69 病院では、育児中の時短勤務、夜勤専従、非常勤など多様な労働時間や雇用形態の看護師が働いている。
看護管理者が行うマネジメントで最も優先するのはどれか。
70 診療情報の取り扱いで適切なのはどれか。
71 医療法における病院の医療安全管理体制で正しいのはどれか。
72 看護師等の人材確保の促進に関する法律における離職等の届出で適切なのはどれか。
73 国際社会が抱えるヘルスケアを含む課題に対して、すべての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標で、2015年の国連サミットで採択されたのはどれか。
74 採血の際、血液が凝固するのを防ぐために試験管にクエン酸の結晶を入れておくことがある。
クエン酸によって血液から除かれるのはどれか。
75 胃底腺の主細胞の分泌物に由来するタンパク分解酵素はどれか。
76 成人で、骨髄が脂肪組織になっているのはどれか。
77 臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
78 抗甲状腺薬の副作用(有害事象)で正しいのはどれか。
79 Barthel〈バーセル〉インデックスで評価するのはどれか。
80 急性心筋梗塞患者の合併症を早期に発見するための徴候で正しいのはどれか。
81 Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症の患者にみられる実行機能障害はどれか。
82 副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。
83 糖尿病性腎症の食事療法で制限するのはどれか。2つ選べ。
84 アナフィラキシーショックで正しいのはどれか。2つ選べ。
85 前立腺肥大症で正しいのはどれか。2つ選べ。
86 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく五類感染症はどれか。
2つ選べ。
87 感覚性失語のある成人患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。2つ選べ。
88 交通事故によって脊髄損傷で入院した下肢に麻痺のある成人患者。
職場復帰に向けて、看護師が患者に説明する内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
89 人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
90 妊娠36週の妊婦にNST〈non-stress test〉を行うため、分娩監視装置を装着することになった。
妊婦への説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎、肝硬変と診断され、1回の入院歴がある。退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。
身体所見:体温35.4℃、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。意識は清明だが不安げな表情をしている。
検査所見:赤血球278万/μL、Hb 8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K 3.9mEq/L、血糖102mg/dL。
91 入院時のAさんの状態として考えられるのはどれか。
92 入院から4日が経過し、Aさんは医師から「C型肝炎、肝硬変の患者は肝細胞癌を発症することがある」と説明を受けた。Aさんはスクリーニングの目的で、肝臓から骨盤内臓器までの範囲で腹部超音波検査を受けることになった。
検査前日に看護師が行う説明で正しいのはどれか。
93 検査の結果、C型肝炎に対し抗ウイルス療法が開始され、退院後は定期的に外来通院することになった。
退院に向けたAさんへの食事指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症、脂質異常症を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール〈GCS〉E3V4M5、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c 5.8%、心電図では、RR間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。
94 Aさんの脳梗塞の原因で考えられるのはどれか。2つ選べ。
95 入院から3週が経過し、リハビリテーションによって日常生活動作〈ADL〉は改善しているが、夜間は眠れず、食欲も低下している。Aさんは「なかなか良くならない。何もできなくなってしまった」と話している。
現在のAさんへの声かけで、最も適切なのはどれか。
96 転棟から6週が経過し、退院に向けて多職種チームでカンファレンスを開催することになった。Aさんは、外来でのリハビリテーションを継続しながら元の職場への復帰を希望している。
Aさんの退院前のカンファレンスで適切なのはどれか。
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(82歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。
身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。
検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。
97 外来の看護師が介護職員から追加で収集するAさんの情報で、最も優先するのはどれか。
98 Aさんは入院し、点滴静脈内注射が開始された。Aさんの顔色は良くなり眠っているため、介護職員は施設に戻った。看護師がAさんの様子を確認するため病室へ行くと、目が覚めたAさんは「誰かいないの」と大声を出し、興奮した様子で点滴静脈内注射のラインを外そうとしていた。
看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
99 入院後3日。Aさんは開始された食事を全量摂取し、活気が出てきた。Aさんは自ら水分を摂ることはなかったが、看護師がお茶を勧めると、少量ずつ摂取している。体重47kg。Aさんの尿の性状は淡黄色で尿臭はなく、血液検査データは改善して基準値となったため、点滴静脈内注射が中止となり、退院が決まった。
Aさんが外来受診時と同じ状態を起こさないために、看護師が介護職員に伝える予防策で適切なのはど
れか。
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く、年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。
100 Aちゃんは、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ、元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親とともに救急外来を受診した。口元での喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。救急外来受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数36/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%であった。
Aちゃんの気管支喘息の発作強度はどれか。
101 救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。
この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
102 気管支喘息による発作は軽快して点滴静脈内注射が中止された。咳嗽が軽度あるが全身状態は良好であるため、退院が決定した。Aちゃんに学校での生活状況を確認すると「最近、喘息発作はなかったけど、体育の時は咳が出たり苦しくなったりすることが時々あった」と話した。そのため、Aちゃんと母親に、退院後も抗アレルギー薬の内服と副腎皮質ステロイド薬の吸入を続けるように医師から説明された。
看護師のAちゃんに対する退院後の指導で適切なのはどれか。
次の文を読み103~105の問いに答えよ。
Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15~20分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1℃であった。
103 浣腸後に想定される反応便はどれか。
104 Aちゃんへの腹部超音波検査の結果、腸重積症の診断が確定し、静脈内注射による鎮静下で高圧浣腸が行われることになった。
看護師が一連の処置の準備をするにあたり、最も重要な物品はどれか。
105 Aちゃんは、高圧浣腸により重積が整復され、経過観察のため入院した。翌朝、経口摂取が可能となり、状態も落ちついているため退院が決定した。保護者から「退院後に何か注意することはありますか」と看護師に質問があった。
保護者への説明で適切なのはどれか。
次の文を読み106~108の問いに答えよ。
Aさん(28歳、初産婦)は、夫(30歳)と2人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病〈GDM〉と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050gの男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3℃、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であった。
106 児への対応で最も優先するのはどれか。
107 手術後1日。Aさんのバイタルサインは、体温37.3℃、脈拍68/分、血圧124/66mmHgであった。排ガスはあるが、排便はない。Aさんは膀胱留置カテーテルの抜去後、看護師に付き添われ歩いて室内のトイレに行った。排尿後、すぐにベッドに横になった。Aさんは「起き上がってから頭が痛くなりました。めまいやふらつきはありませんでした」と看護師に話す。子宮底の高さは臍高、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられた。後陣痛はない。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。
108 手術後7日。Aさんの術後の経過は良好である。Aさんの母乳分泌は良好で、母乳で育てていくことを希望している。Aさんは「2年後にもう1人、子どもが欲しいと思っています。避妊をどうしたらいいでしょうか」と話す。
Aさんに対する看護師の説明で適切なのはどれか。
次の文を読み109~111の問いに答えよ。
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。
109 Aさんは、入院後10日から日中に臥床するようになった。夜間は熟睡している。食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。
この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。
110 入院後1か月。Aさんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。
身体所見:身長170cm、6時の体重60kg、17時の体重63kg、体温36.4℃、呼吸数18/分、脈拍76/分、血圧124/70mmHg。
検査所見:クレアチンキナーゼ〈CK〉190IU/L〈U/L〉、空腹時血糖102mg/dL、HbA1c 5.0%、Na 128mEq/L、K 3.5mEq/L、総コレステロール180mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL。
Aさんの状況で最も考えられるのはどれか。
111 入院後2か月。Aさんは症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。Aさんは看護師に「病気はすっかりよくなったのに、ずっと薬を飲まなければならないのか。体がだるく、体力が落ちた気がする。朝から学校へ行けるかどうか心配だ」と話した。
Aさんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。
次の文を読み112~114の問いに答えよ。
Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。
112 入院時の看護師のAさんに対する関わりで適切なのはどれか。
113 入院後1か月、Aさんのうつ症状は改善を認めたが、同室患者とトラブルが続き、不眠や多弁傾向となった。また焦燥感が強く落ち着いて食事ができなくなった。そのため双極性障害と診断され、主治医から炭酸リチウムの内服の指示が出た。Aさんは炭酸リチウムを服用して1週後、手の震え、嘔気が出現した。
Aさんの手の震え、嘔気の原因を判断するための検査で最も適切なのはどれか。
114 入院後3か月、Aさんは退院予定となり、元の職場に戻るための準備をすることになった。Aさんは「すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていた。
Aさんの職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか。
次の文を読み115~117の問いに答えよ。
Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。
115 Aさんが利用する在宅サービスで最も優先度が高いのはどれか。
116 退院から1週後に妻から訪問看護ステーションに連絡があり「人工呼吸器のアラームが鳴り続けていて、どうしたらいいのかわかりません。低圧アラームが点灯しています。気管カニューレも抜けていないし、呼吸もいつも通りにしているように見えます」と尋ねた。
この時の訪問看護師の妻への回答で正しいのはどれか。
117 退院から2週後、妻から「昨日、私が透析を受けている病院で災害が発生した場合の診療について説明がありました。在宅での生活にも少し慣れてきたし、夫のことも気になるので、あらためて災害に備えておきたいのですが、何から始めればよいでしょうか」と訪問看護師に相談があった。
訪問看護師が妻に指導する内容で最も優先度が高いのはどれか。
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親(78歳)と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3。バイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。
118 Aさんの状態で考えられるのはどれか。
119 Aさんは緊急入院となり、医師から「少なくとも2週間程度の入院が必要です」と説明を受けた。立ち会っていた看護師長にAさんは「最近、父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともあるので、家に帰せません。何とかなりませんか」と訴えた。父親は要介護認定を受けているが、現在は介護保険サービスを利用せず、Aさんが介護をしながら生活していた。
Aさんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。
120 Aさんは、医師から「検査の結果、スキルス胃癌でした。膵臓や広範囲な腹膜への転移があって手術ができない状態でした。おそらく余命半年だと思います」と告知され、1週後に退院となった。退院後3か月、Aさんは外来看護師に「ずいぶん腰痛と腹痛がひどく、腹水が溜まって動くのも大変になってきました。最期は人工呼吸器の装着など延命をしたくないのですが、それを意識がなくなったあとにも医師に伝える方法はありますか」と尋ねた。そこで、看護師はAさんにリビングウィルの説明をすることにした。
Aさんに対して看護師が行うリビングウィルの説明で正しいのはどれか。