公務員試験対策講座(大卒程度)
公務員の種類と魅力
公務員の6つの魅力
民間企業との違いをしっかりと認識しよう!
公務員の魅力は何といっても、その仕事の内容にあります。民間企業が利潤を追求し、社員は会社の業績向上を目的とするのに対し、公務員は国民全体の奉仕者として公共の利益を目的とします。つまり、民間では最終的にどれだけ売上を伸ばしたのかが評価の対象であり、個人の満足度・達成感となるのですが、公務員は予算という制限の中、国民全体の利益のために、いかに貢献できたかということに喜びや満足を見い出すことができるのです。
また、公務員の仕事は地域の住民生活や産業に密着した業務から、長期的な視野に立った国家規模の仕事まで幅広く多岐にわたっており、各個人の能力、適性が活かされる職種です。したがってあなたの力を存分に発揮できる場も必ずあるのです。
急速に進んだ超高齢社会、多種多様な国民生活、日々変化する国際情勢への対応など、行政に対する国民のニーズに応える公務員への期待は高く、やりがいのある仕事といえるでしょう。
公務員=安定という図式が一般的に定着していますが、新型コロナウィルスによる経済の変動を経た今、“安定”の重要性を再認識された方も多いのではないでしょうか。利潤を追求する企業において業績が悪くなれば、どの企業であっても倒産、廃業、リストラといった事態が起こり得るのです。
しかし、公務員はというと、官公庁が景気に左右されることはありませんし、労働三権が制限されている代わりに、その身分は法律で厳格に保障されています。
景気の動向が不安定なこの時代、公務員こそ安心して仕事に打ち込むことができる職業です。
公務員の給与は、民間給与と比較してかけ離れたものとならないよう、国家公務員は人事院勧告で、地方公務員は人事委員会勧告で調整されています。
給与調整の基準となる民間企業の給与実態調査は、一定規模以上の企業・事務所の多数について行われており、公務員給与は民間平均の収入に比べ、『約束された生涯賃金に加え、高収入』であるといえます。
また、定年後の退職金・年金制度・再就職等においても民間企業に比べ優遇されており、民間企業の従業員に比べて確実な生涯設計を立てることのできる職業といえるでしょう。
プライベートも仕事も充実させたい方にとって、休暇は大切な要素です。
公務員においては、完全週休二日制がほぼ100%実施されており、民間企業の完全週休二日制の適用を受ける労働者の割合53.3%(2023年/厚生労働省調査)を大きく上回っています。年次有給休暇も年間20日間(中途採用者は月割で計算)与えられ、その平均使用日数も民間を超えるものです(下図参照)。
さらに「病気休暇」、「介護休暇」、「特別休暇」、「ドナー休暇」、「ボランティア休暇」、「夏期休暇」等があります。
また、民間ではあまり見受けられない乳幼児の健診、予防接種、授業参観、家族看護、運転免許証の更新、長期勤続者の旅行、スクーリングといった休暇を認めている地方自治体もあります。
「病気休暇」負傷や疾病により勤務できない場合
「介護休暇」家族が負傷、疾病または老齢のための介護が必要となった場合
「特別休暇」選挙権の行使、結婚、出産、親族の死亡などに関わる休暇
公務員は、採用、給与、昇進、職務のあらゆる面で男女平等です。民間によくある「責任ある仕事を任せてもらえない」「給与体系が男性と違う」というようなことはなく、本人の実力次第で管理職への道も開かれています。
また、女性に一生働きたいという気持ちがあっても、民間においては結婚退職が慣例というところもあり、「産休・育休」は形ばかりで、実際は退職せざるを得ないケースもいまだに存在するようです。
一方、公務員なら産休(産前6週間・産後8週間)と育児休業制度(子供が満3歳になるまで)があり、後者の利用者は対象者女性の99.1%(2022年度国家公務員)で、また同年度に育児休業を終えた常勤職員のうち99.4%が出産後も復職をはたしており、安心して結婚、出産することができるのです。さらに産休中は有給であり、育児休業中の共済掛金免除と育児休業手当の支給が認められ経済的にも優遇されています。また、仕事と家庭生活の両立支援のための施策として「育児短時間勤務制度」が導入されており、職員が職務を完全に離れることなく育児を行うことも可能です。
女性にとっても、一生の仕事として選ぶべき魅力的な職業といえるでしょう。
公務員はある一定の条件を満たすと、国家資格を取得できたり、試験科目の一部が免除されたりします。 将来や定年後を考えて、仕事をしながら資格取得を目指す人が多い中、公務員はその職務の専門性から必然的に各種資格の取得へと近づくのです。